Fantastic Night ~あかりを消すと広がる世界~
<第1回>ライトダウンした都会の夜に舞う光を味わいに 東京ホタルスポットへ

COOL CHOICE編集部
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<第1回>ライトダウンした都会の夜に舞う光を味わいに 東京ホタルスポットへ

初めて東京に電灯がついたのが1878(明治11)年※。それからわずか140年足らずの間に、東京は深夜でも煌々と灯りが灯る、世界でも有数の明るい都市になりました。快適さや便利さは飛躍的に向上し、夜間の楽しみも増えましたが、都会を照らす光を灯すための電気をつくることで、たくさんのCO2を生み出していることも確かです。さらには、失われた楽しみがあることも事実でしょう。もし、夜が本来の闇を取り戻したら…?照明がないからこそ味わえるものを、探してみませんか。

※出典:電気事業連合会ホームページ「明治時代 電気の歴史年表」

照明の無駄遣い、見直してみない?

照明を消すというと、まず「使っていない部屋の照明をOFFにする」「夜は早く寝る」といったことを連想する方が多いかもしれません。もちろんそれらにも効果はあるのですが、ちょっとしたことを意識するだけでも、これまでと変わらない生活を維持しながら照明を効率よく使っていくことは可能です。

たとえば、白熱電球をLED電球に取り換えた場合、1世帯あたりの年間CO2削減効果は約44.0kg、電気代約2,330円の節約にもなります※。電球を換えるだけですから、毎日何かをする手間は一切ナシ。何ら負担を感じることなく、CO2削減につなげていけるでしょう。

また、照明のお手入れも大切。電球や照明器具(カバーやかさなど)には意外なほどほこりがたまりやすく、1年間まったく掃除をしないでいると明るさが低下するといわれています。当然ながら暗くなるので、サブの照明が必要になることもあります。普段からかかさず、はたきがけなどの清掃を心掛けてみましょう。

※出典:『家庭の省エネ百科』資源エネルギー庁

古来より楽しまれてきたホタル観賞へ!

水辺の草陰でほのかな光を放つホタル。ホタルの名は『日本書紀』や『万葉集』にも見られ、歌川国芳などがホタル狩りを題材に浮世絵を描くなど、古くから日本人にとって夏の楽しみの一つでした。今夜は照明を消して、暗闇に舞うホタルの光を探しに行ってみませんか。

ホテル椿山荘東京「ほたるの夕べ 2016」

専門家の指導のもと、ゲンジボタルが産卵から飛翔まで生息できる環境づくりに取り組んでいる、ホテル椿山荘東京。蛍の初飛翔について、2010年から「500度説」という仮説を検証する観測も行っています。都心にありながらも静寂と自然に包まれる、今だけの贅沢なひとときを楽しめます。イベント期間中は、ディナーブッフェやステイプラン、レストランにて蛍にちなんだ期間限定のメニューも。

【期間】 6月30日(木)まで
【時間】 19:00~21:00(要予約)
【場所】 ホテル椿山荘東京/東京都文京区関口2-10-8

渋谷区ふれあい植物センター「ホタルの夕べ2016」(無料)

写真:東松友一

日本一小さな植物園の温室で開催されるホタル観賞会が、渋谷区ふれあい植物センターの「ホタルの夕べ2016」。こちらでは、ゲンジボタルとヘイケボタルの2種類のホタルを観賞できます。それぞれの大きさやリズムの違いを味わいましょう。

【期間】 6月17日(金)~21日(火)5日間限定
【時間】 17:30~21:00 月曜休館(6月20日は開園)
【場所】 渋谷区ふれあい植物センター/東京都渋谷区東2-25-37

久我山ホタル祭り(無料)

※画像はイメージです。

杉並区、京王井の頭線・久我山駅を中心に行われるホタル鑑賞イベント。玉川上水と神田川に約2,000匹のホタルが放流され、川べりを歩きながらホタルたちが灯す光をじっくりと堪能できます※。久我山会館および久我山稲荷神社では、次世代にホタルが舞う環境を残したいという願いから久我山で飼育された、ホタルの展示も行っています。

※出典:久我山商店会公式ホームページ

【期間】 6月4日(土)、5日(日)
【時間】 13:00〜21:00(ホタルは、放流後2~3日は観賞可能)
【場所】 京王井の頭線・久我山駅周辺/東京都杉並区久我山4‐1‐11

夜の魅力を再確認できるライトダウン キャンペーン

夜本来の闇の中だから観賞できるホタルの光。明るい東京の夜は確かに魅力がいっぱいですが、ライトダウンしたときにこそ味わえる夜の魅力もたくさんあります。

2015(平成27)年には、6月22日の20:00~22:00に「夏至ライトダウン」が、7月7日の20:00~22:00には「クールアース・デー ライトダウン」が実施されました。計4時間にわたるライトダウンに参加した企業・団体の施設数は48,359カ所にのぼり、約410トンのCO2が削減できました。これは約28,000世帯の一日当たりのCO2排出量に相当します。たくさんの方が参加すれば、さらに大きな効果が期待できます。

今年はあなたもライトダウンに参加してみませんか。環境省では、今年も6月21日から7月7日にかけて、「CO2削減/ライトダウン キャンペーン」を実施します。暮らしを、そして環境を見直すヒントにしてみてはいかがでしょうか。

あなたも「COOL CHOICE(=賢い選択)」に賛同してみませんか?

「COOL CHOICE」は、世界共通で設けられた温室効果ガス排出量削減の目標を達成するために、省エネや行動などにおいて「賢い選択」をしていこうという取り組みです。未来の地球のために、「COOL CHOICE」に賛同いただき、できることから始めてみませんか?

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