CO2削減+電気代節約のために正しい知識で、
楽しみながら省エネを!

戸井田 園子
All About「家電」ガイド:戸井田 園子
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家庭でCO2の削減を考えるなら、まずは家電で節電を

私たちが家庭レベルでCO2削減を考えたとき、家電は重要なポイントになります。家電の使い方や買い替え時の選び方を考え直して節電を心がけることで、CO2削減になるうえ、電気代も節約できるので、積極的に省エネしていきましょう。

家電の省エネ基準はとても厳しいもので、他業界と比べてもトップクラスです。例えば、冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンは、8~10年前と比べて大幅に消費電力が削減されています(下記参照)。省エネ基準の達成に向け、各企業が日々競って開発をしています 。

古い機種を使っていたら、大きく節電するチャンス

家電を消費電力の多いものから並べると、冷蔵庫、照明、テレビ、エアコンの順になります。それぞれ、省エネ性能が格段に進化しているので、10年を目安に買い替えの検討を。それだけで大幅に節電ができますよ。
「まだ使えるのでもったいない」と思うかもしれませんが、古い家電を使用し続けると、不要な電力をたくさん使ってしまい、消費電力が「もったいない」ことになります。購入の際は、省エネ性能を示す「省エネラベル」を判断材料にしてみてください。〈しんきゅうさん〉など、インターネットで比較できるサイトも参考にしてみては。

省エネの知識も大切です。最近のエアコンは自動運転時の消費電力が低いため、30分程度の外出ならつけっ放しにしたほうが、つけたり切ったりするより消費電力が少ないというデータもあるようです。冷蔵庫は、同じような機能のものなら、300L程度のサイズより、550L程度の大きいサイズの方が電気を使わないケースもあります。例えば、2人暮らしだからといって小さいサイズの冷蔵庫を買うより、大きなサイズのものを買ったほうが、消費電力面ではおトクなのです。インターネットなどで最新情報をチェックして、正しい省エネアクションに切り替えていきましょう。

消費電力を数字にすると、楽しみながら節電できる

家族で楽しく、効果的に省エネできるオススメの方法があります。まず、家にある家電の消費電力(ワット数)をカタログなどで調べて【消費電力×1日に使っている時間】で計算してみましょう。数字を付箋で家電に貼っておくと、お子さんにも一目でわかりますね。

電子レンジは消費電力が多いけれど、使う時間は長くても10分以内なので、あまり数字は大きくなりません。24時間動いている冷蔵庫の方がより電気を使っている、とクイズのような感覚で、省エネしたい家電が見つけられます。
便利さや快適さを我慢しなくても、「適電」を意識するだけで、CO2削減に貢献できると思います。

家庭とメーカーが双方で、CO2削減に向けて

家電メーカーでは、製造や輸送、リサイクル時のCO2削減にも取り組んでいます。働く人の休日を統一して工場の稼働時間をカットしたり、分解しやすいようパーツの数を減らし、ネジを統一規格化したり、梱包を簡易化するなど、目に見えない細かな努力を重ねているのです。

また、トラックよりCO2排出の少ない鉄道で製品を運ぶ工夫も。鉄道で届くものは、梱包に「エコレールマーク」がついているので注目してみてください。そういった商品を選ぶなど、ご家庭とメーカーそれぞれが意識を高くすることで、さらにCO2削減が実現すると思います。

「COOL CHOICE(=賢い選択)」にご賛同ください。

「COOL CHOICE」は、CO2などの温室効果ガスの排出量削減のために、低炭素型の製品・サービス・ライフスタイルを賢く選択していこうという取り組みです。未来の地球のために、「COOL CHOICE」に賛同して、できることから始めてみませんか?

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◆COOL CHOICEとは
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/about/

この記事を書いた人

戸井田 園子
All About「家電」ガイド:戸井田 園子

大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。そのとき身に付けた性能・デザイン・価格などをトータルに比較し、商品の優劣を見極める技術をもとに、独立してフリーに。現在はインテリア&家電コーディネーターとして活動中。