地球温暖化防止コミュニケーター

地球温暖化防止コミュニケーターとして伝える

2018年12月17日掲載

伝わるように伝える

地球温暖化防止コミュニケーターは、地球温暖化に関する情報の伝え手です。
伝える目的は、皆さんに情報が正確に伝わり、気候変動問題についての理解が深まり、自ら行動に移していただくこと。そのためには、「伝える」だけではなく、「伝わる」ように伝える必要があります。

聴き手の立場に立つ

伝わる話し方をするためには、相手の立場に立つことが大切です。なぜなら、聴き手に耳を傾けていただかなければ、伝えられないからです。
「伝わる」ように「伝える」ために、まず相手の立場に立ち、傾聴について考えることが重要です。聴くという漢字は、耳偏に心があり、その上に横になった目があります。傾聴とは、意志を持って耳を傾け、アイコンタクトを取り、心で話を聞くことです。聴き手にその聴く耳や心を準備していただき、ようやく伝えることができ、伝わるのです。そのためには、私たち伝え手にも相応の準備が必要です。
地球温暖化について伝えるとき、相手の立場に立てていますか。相手が耳を傾けたくなる話し方、傾聴していただけるような話し方を意識していますか。
相手の立場に立ち、互いに傾聴し合える場を作りたいものです。


耳を傾けたくなる話し方とは

聴き手が耳を傾けたくなる話し方とは、どのようなものでしょうか。
数多くのポイントがありますが、ここでは話し方の基本編として3つポイントをご紹介します。

1点目は、ハキハキした発声・発音であること。
モゴモゴでボソボソとした話し方では、聴く耳は準備できません。相手が聴き取りやすいように、口を大きく開けて発音します。
「ア、エ、イ、ウ、エ、オ、ア、オ」という五十音の練習が有効です。一語一語、口を大きく動かし練習します。
その際、腹式発声にすると、遠くで聴いている方にもよく届く声が作られます。姿勢を正し、呼吸を深くしてお腹から声を出します。普段から腹式呼吸を練習すると良いでしょう。
腹式呼吸では、鼻から息を吸うとお腹が膨らみ、口から息を吐くとお腹がへこみます。この呼吸が難しい場合は、仰向けになり、お腹に手を当てて呼吸をしてみましょう。自然と正しい呼吸になるのを感じられます。日々意識して、聴き手のための発声・発音を習得しましょう。


2点目は、簡潔にわかりやすく話すこと。
簡潔にまとめて話すと、聴き手は理解しやすくなります。伝え手が考えながらダラダラ長く話すと、何が言いたいのか伝わらず、聴き手は理解できません。また、科学的根拠に基づく客観的な事実なのか、あるいは主観的意見なのかを区別して伝えることも、誤解や混乱を招かないために重要です。

3点目は、対話形式であること。
一方的に伝えるのではなく、双方向のコミュニケーションだからこそ、「伝わる」のです。聴き手とアイコンタクトを取り対話すると、聴き手の理解度やニーズを確認することができます。対話することで、気候変動問題を共有し、共に考えるコミュニケーションの時間としていきたいです。

私は、出前授業という子供たちとの対話の時間がとても楽しみです。子供たちが瞳をキラキラさせて、身を乗り出して熱心にお話を聴いてくれます。
今後も、子供たちと一緒に地球温暖化について考えるために、しっかり伝わるように意識して伝えていきたいです。

田辺 希(たなべ のぞみ)
地球温暖化防止エキスパートコミュニケーター・トレーナー
アナウンサー/気象予報士/野菜ソムリエ
現在はフリーランスで番組リポーターや気象キャスター、シンポジウムの司会等を務める

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