地球温暖化防止コミュニケーター

地球温暖化防止コミュニケーター活動紹介

「伝えよう!地球温暖化」プロジェクトフォーラム2015にIPCCリポート コミュニケーター(現在の地球温暖化防止コミュニケーター)が参加。

身近なテーマから地球温暖化(気候変動)を考え、話し合っていこうという取り組み、読売新聞社主催「『伝えよう!
地球温暖化』プロジェクトフォーラム」が、2月15日に昭和女子大学(東京都世田谷区)、22日に武庫川女子大学(兵庫県西宮市)で開催されました。

今年のテーマは「地球温暖化」と「食」。子ども達に食のフィールドから地球温暖化をいかに伝えるかについて、講義やトークセッションを通じて、闊達な意見が出されました。
会場には、学校の現場で子ども達の食を管理する栄養教諭の皆さんや栄養教諭を目指す学生たち、そして幼い子どもを持つお母さんなど、特に子どもの「食」に関心を持つ来場者がつめかけ、様々な分野の講師が語る「地球温暖化」と「食」の話に耳を傾けました。

【特別講演】地球を守る教育の出発点

東京、関西会場ともに、公益社団法人 全国学校栄養士協議会 名誉会長 田中信さんによる特別講演でフォーラムの幕が上がりました。
田中さんは、人間と運命共同体である「自然」を大切にする教育を小学校から始める事の重要性について、ご自身が小学校に在職中のエピソードを交えお話し下さいました。「すべての食材は健康な地球から生み出されることを思えば、給食を担う栄養教諭こそ「地球を守る教育」を責務とすべき」と、地球環境の大切さと子どもたちに伝えることの重要性を強調されました。

【講義】私たちの暮らしと地球温暖化

地球温暖化防止コミュニケーターである、安井レイコさん(料理研究家・東京、関西)、藤森涼子さん(気象予報士・東京)、久保智子さん(気象予報士・関西)が参加。基調講演ともなる「私たちの暮らしと地球温暖化」を、地球温暖化と食をテーマとした特別プログラムとして実施しました。
今回のプログラムでは、気象予報士である藤森さん、久保さんの、説得力のある地球温暖化の解説に、料理研究家でもある安井さんの、地球温暖化による食への影響や、食分野での「緩和」や「適応」の実例に対する深い知識が結びつき、「食」を通じて「地球温暖化」を考える際の良い事例となりました。

東京会場では藤森さんと安井さん、関西会場では久保さんと安井さんが講義を進行しました。明確な歯切れの良い語り口で温暖化の影響を訴え、「今のままなにもしないとあと30年で、世界の平均気温が2℃上昇に相当する二酸化炭素の排出量に達してしまう可能性がある。対策は早く行わなくては。」「食の分野でもいたるところに温暖化の影響が表れている。食に関する緩和策には、今日からできることが沢山ある。」と、食と地球温暖化について解説を行いました。

【事例報告】エコ・クッキングと食

子どもたちを対象としたエコ・クッキング教室を続けている東京ガス株式会社の事例が紹介されました。
東京会場は、上南昭子さん(東京ガス株式会社)、関西会場は吉田聡さん(大阪ガス株式会社)が、「生きて行くのに欠かせないのが食とエネルギーです。豊かで環境に優しい食生活を可能にし、「五感の育成」と「環境に配慮した食の自立」をはかるエコ・クッキングでは、買い物、調理、食事、片づけの全ての段階で、二酸化炭素を削減する習慣を身につけていきます。」と事例紹介を行いました。

【トークセッション】 子どもたちに伝えよう!地球温暖化と食

・東京会場

東京会場では、料理研究家の土井善晴さんや、昭和女子大学の坂東眞理子学長に、栄養教諭の島崎聡子さん、地球温暖化防止コミュニケーターの2人も加わりトークセッションが行われました。
土井さんは「地球環境を考えると、旬を味わう和食は合理的な食べ物。受け継がれてきた食文化を理解し、家庭料理を大切にしてほしい」と呼びかけると、島崎さんは、給食でも旬の食材や地場産物を積極的に扱っていることを紹介し、「給食を通して環境への気づきを子どもたちに与えたい」と話しました。
坂東学長は「食の全てが『生きる力』を養う。と同時に社会的な広い視野を養うことも重要」と指摘。藤森さんは「食の話題は子ども達の反応がよく、地球規模の問題を身近に感じてもらうのに効果的」と紹介しました。
コーディネーターを務めた安井さんは「地球環境を伝えることで自分が変わり、周囲の人たちの意識を変えていくことが大切。」と一人一人が伝え手になることを呼びかけました。

・関西会場

関西会場では、料理研究家の白井操さん、武庫川女子大学の高橋享子教授、栄養教諭の奥瑞恵さんに地球温暖化防止コミュニケーターの二名も加わりトークセッションが行われました。
高橋教授は「食と地球温暖化は身近なところでつながっており、地場農産物の見直しや、残食を使った肥料作りなどの行動を通して、子ども達に地球温暖化防止の意識付けができる」と指摘。白井さんは「自然のサイクルに逆らわず、ワクワクしながら旬を『待つ力』を大切にして」と呼びかけました。
久保さんは、出前授業などの経験から、印象に残る伝え方を提案。奥さんは「旬の食材をいろんな料理で使う事が、栄養面でも流通面でもいいことを伝えたい。」と話しました。
東京会場に続きコーディネーターを務めた安井さんは、「食を大切にすることは、地球を含む命を大切にすることにつながる」として、食を通して地球温暖化が当たり前に意識されるよう呼びかけました。

盛りだくさんの3時間に及ぶトークを聞いた来場者は、

  • 最初、地球温暖化と食は関係があまり無いのかと思いましたが、とても深い関係があることがわかり、驚きました。
    私の学校では、給食の残菜を少なくしようとしています。藤森さん、安井さん、島﨑さんのお話を聴くことが出来て良かったです。
  • 温暖化によって、様々な分野に大きく影響が出ること、自分自身がそれらの危険にさらされていることを実感してほしいので、伝えていきたいと思います。
  • 地球温暖化と食は、切り離せないという事を強く感じました。データや数字で表していただきとても解りやすかったです。

など、このイベントが、食の分野を通して、来場者の「地球温暖化」への意識変化の一助になった様子がうかがえました。

このイベントの模様は、3月22日付読売新聞紙面で紹介されました。
また、イベントの詳しい内容は、(YOMIURI ON LINE)でご覧頂けます。

(報告:地球温暖化防止コミュニケーター事務局)

「IPCCリポート コミュニケーター(現在の地球温暖化防止コミュニケーター)事業」がキックオフ

3月26日「IPCCリポート コミュニケーター(現在の地球温暖化防止コミュニケーター)」事業のキックオフ・セレモニーが行われ、IPCCリポート コミュニケーター活動が正式にスタートしました。

初めに、IPCCリポート コミュニケーターの代表4人から、今後の活動に向けたメッセージ・抱負が発表されました。

気象キャスター・天達武士氏:「気候変動が確実に進んでいる中で、大変な事になっていると伝えるだけで済む時代は終わった。皆さんに動いてもらえるような、説得力のある言葉を持って伝えていきたい」
気象キャスター・酒井千佳氏:「小学校の出前授業で実感するが、気候変動についてお話をし、自分でできることを考えていただくことが、低炭素社会の実現に重要。より身近で、分かりやすく伝えたい」
気象キャスターネットワーク副代表・岩谷忠幸氏:「気候変動・地球温暖化に関して、まだまだ多くの方に知っていただけていないと感じる。正しい知識を伝え、国民の行動に繋がる活動をしていければ」
茨城県地球温暖化防止活動推進センター・岸倫男氏:「全国地球温暖化防止活動推進センター及び各県の地域センターでは、我々一般市民が推進員として日々活動している。皆さんが省エネ型のライフスタイルを実践いただけるよう、取り組んでいきたい」

<左から、岸氏、岩谷氏、天達氏、酒井氏>

続いて、環境省地球環境局長・関荘一郎よりコミュニケーターを代表して酒井氏に、コミュニケーター・キットが贈呈されました。

次に、未来のコミュニケーターである高校生たちから、地球環境局長へメッセージが渡されました。彼らは、『IPCC第5次評価報告書 第1作業部会報告書』をベースに、気候変動に関する最新情報を学ぶイベント「伝えよう!地球温暖化 プロジェクトフォーラム」に参加した、高校新聞部の部員たちです。

静岡県立沼津東高等学校:「…地球温暖化は…世界で繋がらないと解決にたどりつくことも難しい…だから、新聞を通してまずは学校内から意識向上をめざしていきたい」
静岡県立富士東高等学校:「…温暖化は人間活動が全ての原因…私たち自身の生活にも影響を及ぼす…全校生徒へ私たちが密接に関係している問題だということを伝えたい…」
埼玉県立松山高等学校:「…世界中が温暖化に対しての危機感を共有することが必要であると痛感…まずは学校新聞を通じてこの現状を伝えていきたい」
兵庫県立神戸鈴蘭台高等学校:「今地球は人間に例えると熱がある状態…平熱に戻す為、日本の四季を無くさない為にも…同世代の人に現状を伝えていきたい…」
石川県立金沢桜丘高等学校:「地球温暖化は…一人一人が考えるべき問題…私は家族をはじめ同級生や全国の高校生に環境問題について伝えていきたい…」
彼らには記念品として、コミュニケーターが伝える場で使う資料と映像をセットにしたDVDが贈呈されました。

最後に、地球環境局長が「この地球の将来を決められるのは、今いる私たちしかいない。IPCCリポート コミュニケーターの活動を通じて、豊かな低炭素社会へ向けて、ライフスタイルの変革を一緒に巻き起こしていきたい」と挨拶を行い、セレモニーは終了しました。

(報告:地球温暖化防止コミュニケーター事務局)
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