
筑西市商工会エコの木プロジェクト部会 / 茨城県
「おひさまドライヤー」は、電気を使わず、品質良く野菜や果物等を乾燥させ、ドライフルーツや干し野菜、貯蔵用の農産物などを生産することができます。
天日干しの景観の良い点を残しつつ乾燥品の商品性を高められることが特徴で、同時にエコを広げる役割を果たしてくれるため、エコを地域の産業につなげて広げる7次産業化の製品です。
受賞の知らせを受けて電話口で「おおっー!」と歓声を挙げました。まだ何だかよくわからないという感じですが、関係するさまざまな人に報告しながら、部会メンバー全員で喜びを分かちあいたいです。
「おひさまドライヤー」は電気を使わず、野菜や果物等を品質良く乾燥させ、ドライフルーツや干し野菜、貯蔵用農産物などを生産できる木箱です。6次産業化と同時に、エコ意識とスローなコミュニケーションが広がり、7次産業化に繋がりました。
開発のきっかけは温暖化対策の「緑のカーテンプロジェクト」で収穫した、余ったゴーヤ対策です。ゴーヤ茶づくりに取り組む中で失敗して、必要に迫られて考え始めました。コンテストへ出品するたびユーザーから「小型化」「軽量化」などさまざまな指摘を受け、現在までに4回の改良を行いました。最大の改良ポイントは素材の変更で、木材を桐に替えたこと。いつの間にか3年程が経過していましたが、
製品が満足のいく仕上がりとなった時の感想は「かる―い!!」でした!
個々の事業で日々忙しいメンバーにとって、この取り組みは楽しみを運んでくれる程よい結節点でした。2016年には青年海外協力隊員の方が栄養改善プロジェクトに使用したいと、ザンビアに1台持って行ってもらっています。地域にとっても夢のある出来事の一つとなったので、次のオーナーが生まれてくれるよう、継続的に働きかけをしていきたいと思っています。
千葉商科大学 / 千葉県
千葉商科大学では、2018年度、電力において自然エネルギー100%、2020年度にガスを含めた総エネルギーにおいて自然エネルギー100%の大学となるべく、大学全体で取り組んでいます。
「まず、魁より始めよ」の思いで始めたことが評価され、率直に喜んでおります。吉報を受け、すぐに学内で共有しました。
本学では環境目標を設定し、地域分散型エネルギー社会のモデルになるべく、日本初の「自然エネルギー100%大学」をめざすことを表明しました。2000年の政策情報学部設立以来、環境配慮を推進しており、キャンパス内にソーラーパネルを設置したり、メガソーラーを導入して売電する「太陽光発電事業」も開始しています。その初年度の発電実績が市川キャンパスの消費電力の77%に相当したことが、「自然エネルギー100%大学」をめざすきっかけになりました。この宣言までに欠かせなかったのは、ハードウェア、ソフトウェア、ハートウェア(具体的行動につながる環境意識)の3つで、特に投資に関しては大学の理解と協力が重要なため、合意形成を丁寧に行いました。公開講座を開いたり、教職員や専門家と学生を巻き込んだ各種調査と情報公開、学内外での広報活動など、4年ほどの時間を要しましたが、経営側からの意思決定がなされたのです。大学首脳陣のなかにもハートウェアができたのだと感じています。一方で現在は、学生を中心に持続的かつ能動的に行動できるような、しっかりとした体制構築を進めています。
今回の受賞を機に、多くの方に知っていただき、志を共にする大学が増えること、また、一人ひとりが省エネに向けて行動するきっかけになってくれればと願っています。
株式会社桐生再生・株式会社シンクトゥギャザー・群馬大学大学院理工学府・桐生市 / 群馬県
この活動は、「低速電動バス」を用いた、地方都市の低炭素な交通を提供する取り組みで、地域観光による地域再生を目指した活動です。
「低速電動バス」は、低炭素な交通手段で、最高時速が19kmというスローモビリティでゆっくり走ることから、周囲がよく見え、観光地や商店街の運行など、地域内限定での走行に適しています。
「低速電動バス」は最高時速が19kmなので風景がよく見え、地域内限定での走行に最適です。何より10人で利用する場合の一人当たりのCO2排出量は、通常のガソリン乗用車と比べて約1/5です。産・学・官と市民という4つの立場の人が協力して5年間にわたって続けてきた活動なので、今回その成果が認められ、しかも優秀賞という立派な賞をいただけて、喜びもひとしおです。
そもそも私たちは団塊世代10名の同窓生が集まって立ち上げたNPO法人で、観光による地域再生を目指して活動をスタートさせました。そこから群馬大学の天谷賢児教授の立案にもとづき、地域再生には「スローモビリティ」と「コンパクトシティ」が有効な切り口になると考え、実践してきたものです。市内観光ルートの定期運行や地域イベント等へのレンタル事業のほか、小学校での環境学習の教材、ご高齢な方の移動手段としての活用も行ってきました。
そして、現在は、さまざまな地域観光資源を使ったツアーを企画し、低炭素観光ルートを開発しています。いまだ実験中ですが徐々に評価され、「低速電動バス」がさまざまな地域に導入されています。喜ぶお客様の笑顔を見ることもでき、市民に定着してきたと感じるので、今後も継続する決意です。
職場受け取り運動 / 愛知県
宅配物の職場受け取りは、コストも一切かからず再配達問題に対して最もダイレクトに効果を出せる方法です。
職場受け取りによって、再配達件数を減少させることは勿論、複数の宅配物を一か所で受け取ることで、そもそもの配達件数も削減でき、CO2の削減効果が見込めます。
「職場受け取りの推奨」という無形の活動なので、こうして形ある賞をいただけて非常にうれしいです。一緒に取り組んでいただいている賛同企業さまと喜びを分かち合いたいです。
私たちはインターネット広告代理店で、顧客のネット通販の売上拡大を目指す立場にあり、再配達増加という社会課題に、もっと当事者意識をもって取り組めないかと考えたのが、本活動のきっかけでした。そして活動の中で業界の問題点を知り、使命感から続けてきました。ボランティア運動なので資金もなく、どう活動を広げられるかを考えて、賛同企業にリリース用の文書ファイルを無償配布し、各社の名前でメディアに発信してもらうようにしました。当社から発信するよりも何倍もの効果が得られ、全国に賛同企業を増やせました。
少しずつ運動が広まり、現在、自ら応募いただく賛同企業も増えていますし、インターネット上でも好意的な意見を見ることができて、うれしいです。なかでも会社にいつも来ている配達員の方に「再配達は本当に辛く、配達員はみんな再配達がなくなることを願っています。それをコストもなく実現できるこんな活動をしていただいて、本当にありがとうございます!」と、実際に困っている方からのお声をいただけたことは、大きな励みになりました。
私たちの活動はボランティアで、言ってしまえば草の根運動です。一社でも多くのご協力をいただければと思いますので、ご賛同いただける企業さまのお申し込みをお待ちしています!
金子 真実 / 東京都
普段ニュースを見ていなくても、誰もが気にするお天気予報。
気象予報士がお天気に加えて、COOL CHOICE予報を発信してはどうでしょうか。
発電効率の高い5月~7月頃には紫外線の強さと同時に太陽光発電の発電量を、風車がある地域では風の向きや強さと同時に風力発電の発電量を伝えるなど、気象と関係の深いCOOL CHOICE情報を天気予報の中で伝える事を提案するアイデアです。
「気象予報士がお天気に加えて“COOL CHOICE予報”を発信してはどうか」というシンプルな発想でしたので、まさか受賞するとは思いませんでした。これは天気予報で、例えば5月〜7月頃に紫外線量と同時に太陽光発電量を伝えるとか、風車がある地域では風の向きや強さと同時に風力発電量を伝える、といったものです。
このアイデアが生まれた理由は2つあります。ひとつは数年前に福島県を訪れた際に、ローカルテレビのお天気予報の後で、各地域のマイクロシーベルトを「放射線予報」として流していて、強く心に残ったことです。これを全国で役立つポジティブな情報発信にできたら、と考えたのがきっかけでした。もうひとつは、エコや環境関連の話題を、どうしたら日常会話の中に登場させられるかと考えたことです。そこで「天気」の話題ならば誰もが等しく関心を持ち、一日一度は口にすることだろうと思いあたりました。
「COOL CHOICE」運動はその物事の背景や影響を考えることだと思います。少しでもそれを考えられる、余白のある社会になると良いなと思います。いずれは、わざわざCHOICEしなくてもよい社会を目指していきたいですし、自分自身も、その選択肢を増やす一手を担えたらと思います。