家庭で消費されるエネルギーの大半を占める「給湯・暖房」の省エネ化を促進するため、リンナイは、「エコワン」を提案します。
◆ガスと電気のハイブリッド(いいとこ取り)で動く、エコワンの仕組み
ヒートポンプで効率良くお湯をつくり、タンクにためておきます。さらに、暖房や、お風呂のおいだきで大量に必要な場合は、瞬発力に秀でたガスで素早く加熱し、お湯をつくります。「必要な時に、必要なだけ」という発想のもと、その家の利用状況を予測して朝・夕使う直前に沸かすよう自動調節してくれる、AI並みの学習機能も備えています。
◆エコワンの省エネ性 ~給湯一次エネルギーの追求~
ヒートポンプのポテンシャルを最大限に引き出すための、最適なタンク構造や制御方法を追求することで、省エネ設備の評価基準「一次エネルギー消費量」において、業界最小の13.8GJを実現しました。ゼロ・エネルギ―・ハウス(ZEH)の省エネ基準をクリアできるレベルです。
◆つかうシーンを意識した様々な機能(一部)
①お風呂へのお湯はりを「自然エネルギー」でまかなえる
太陽光発電がついていれば、ヒートポンプによる沸き上げのタイミングを余剰電力時間帯に行うことができます。お湯はり1回分をまかなう湯量(熱エネルギー)に相当します。
②災害時における自立運転対応
災害時など、限られたエネルギー下でもお湯を利用できるよう、蓄電池からの電力とエコワンをつなぎます。
(ヒートポンプの電力抑制沸き上げ制御機能・業界初)
◆究極の「省エネ給湯・暖房」にこだわる
課題は、どんな家庭においても究極の省エネ給湯・暖房の性能を発揮できるかどうか、という点。
取り組みの1つとして、想定されるお客様先の利用条件(気象条件や家族構成、使用頻度に至るまで…)を挙げつくして制御プログラムに落とし込み、何度も何度も試験(実測)を行いました。エコワンに携わる全ての開発担当者が、夏から冬の気象条件を再現した7℃から25℃の試験下を行き来する日々が続きました。
初号機の開発では、ガスと電気の切り替わり時に起こる温度調節制御にも苦心。シャワーを浴びた時の、“一瞬のぬるい感覚”。この温度ムラを払拭するため、昼・夜に渡って実測データとずっと格闘し続ける状態が続きました。こうした地道な積み重ねを経て、一次エネルギー消費量を極限まで下げることができました。
◆マイナス5cmの壁、そして既存住宅へエコワンを広げるために
都市近郊に多い、いわゆる狭小地では、当初の設計サイズより5cm小さいだけで、エコワンを設置できる住宅がたくさんありました。この5cmをどうにかできないか。製品の設置・施工業者やメンテナンスサービス、営業部門など、多くの関係者と課題解決に向けてアイデアを出し合い、締結部品の形状を変更する、ビスの本数を減らすなど、従来の仕様を徹底改良していくことで、設置・施工時に必要な業界最小の奥行き寸法を実現することができました。
『環境大臣賞』を受賞できたことを大変うれしく思っています。エコワンは、ガスと電気のハイブリッド(いいとこ取り)で、無理のない省エネ生活を提案し、経済性の面でも安心して給湯や温水暖房を使うことができるシステムとなっています。当社は、熱を通じて快適な暮らしを提供することを企業使命としており、今後も、家庭の省エネ促進に向けて精進してまいります。
今回、賞を頂いたことで、このエコワンを皆様のCOOL CHOICEの1つに加えていただければ本当に幸いですし、家庭における省エネ、そして地球温暖化の抑制に貢献できることを大変喜ばしく思っています。