COOL CHOICE LEADERS AWARD 2018

優秀賞

熱の平準化を目的とした家電のベストミックス 粟津尚登
熱の平準化を目的とした家電のベストミックス 粟津尚登
熱の平準化を目的とした家電のベストミックス 粟津尚登

アイデアの内容

本アイデアは、夏季や冬季等のエネルギー消費量の高い時期に、エアコンや冷蔵庫、温水器等の冷温熱機器の電力使用量を削減しようとするものです。エアコンは居室の空調、冷蔵庫は食品の冷蔵、温水器は給湯等を行うものですが、それぞれの冷温熱源の用途を越えて補助的に使用(ミックス)するものです。適用例は以下のとおりです。

【夏季適用例】

・冷蔵庫の冷熱をエアコン室内機の冷熱源・除湿の補助に利用

・エアコン室外機からの温熱を温水器の温熱源の補助に利用

【冬季適用例】

・エアコン室外機や外気からの冷熱を冷蔵庫の冷熱源の補助に利用

・温水器の温熱をエアコン室内機の温熱源の補助に利用

・浴室からの湯気を室内加湿の補助に利用(換気扇を加湿器の補助に利用)

排熱利用に限った内容だけではなく、カスケード利用するには温度差が小さいことや熱量に開きがある等も懸念されますが、熱量バランスやエネルギー効率を考慮した家電のベストミックスや多機能(空調・冷蔵・給湯 等)一体型の新しい家電の開発がCOOL CHOICEの普及推進には望まれると考えます。

工夫・PRポイント

エアコンはそのサイクルの原理上、室内機により居室を所定の温度に調節する一方で、外部へは室外機により排熱を行っています。従来から、この状況に違和感を覚えていましたが、一方で、用途や場合によっては排熱は有効な熱として利用できると考えました。

また、夏季のうだるような暑さのなか少しでも涼を求めようとした時、冷蔵庫の扉を頻繁に開けている自分に気付き、冷蔵庫の冷熱をエアコンの冷熱源の補助として利用できればと考えました。同じく、冬季にいたっては外気温度が低いにも関わらず、冷蔵庫により食品を冷蔵しているため、外気をそのまま利用することや室外機からの冷風を利用できるのではないかと考えました。

受賞者のコメント

優秀賞受賞に、喜びを噛みしめつつ気持ちを新たにしています!

本アイデアのポイントは、熱を有効利用する方策(熱の平準化)を身近な家電で模索したところです。『熱』に焦点を当て、用途は違えども同じく冷温熱を必要とする家電であるなら、個別の高効率・省エネ化にとどまらず、ひとつのシステムとして捉え高効率・省エネ化が図られるのではないかと考えました。本取組のキーコンポーネンツである、プロダクツ、サービス、アクション、アイデアがマッチし、個人、グループ及び企業・団体等の垣根を越えて、それぞれの用途、場合で相互補完が図られていけばと思います。

COOL CHOICEの取組は、誰かの『熱』を誰かの『熱』にかえて、伝えていく取組だと考えます。その『熱』がきっと何かを変えていくと信じて、次の世代にCOOLなバトンが繋げられるよう、今後も公私共にCOOL CHOICEに繋がる取組を発信していきたい所存です。