COOL CHOICE チャレンジ COOL CHOICE チャレンジ

~地球温暖化対策を実践する1週間~

2018年11月26日~12月2日

「COOL CHOICE チャレンジ~地球温暖化対策を実践する1週間~」では、地球温暖化の現状を知り、
省エネ・低炭素型の製品への買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択などの「賢い選択」を
広く国民や企業の皆さまに実践していただくことをお願いしています。

本サイトでは地球温暖化対策の取組を促進するため、
先進的な取組をしているエコ・ファースト認定企業とSBT認定企業の事例をご紹介します。
ぜひ実践していただくための参考にしてもらえたらと思います。

エコ・ファースト企業認定
西松建設株式会社2018.12.14

社員の8割以上が
「eco検定」を取得
環境経営先進企業を目指す
全社員の意識の共有が環境経営の推進力に

環境意識共有の様子

2016年にエコ・ファースト企業の認定を受けた西松建設。環境経営先進企業を目指すために必要だったのが、全社員が環境意識を共有することでした。そこで利用したのが「eco検定」です。経営陣が率先してeco検定を受検し、社員に意識の変化を促しました。現在では全社員の8割以上が同検定に合格し、円滑な環境経営につながっています。

今回の取材にご協力いただいた方:
安全環境品質本部 環境品質部長 前田陽一さん
安全環境品質本部 環境品質部 環境品質課長 長谷川真也さん
安全環境品質本部 環境品質部 環境品質課 係長 川嶋ありささん

環境経営先進企業を目指し、経営層の意識改革に取り組む

建設業界では事業活動の与える環境への影響が大きいことから、業界全体で環境保全活動に積極的に取り組んでいます。西松建設は企業の社会的責任を果たし、併せて企業価値向上を図るため、2015年に策定した中期経営計画で環境経営先進企業となることを掲げ、2020年度までにCO2排出原単位(施行高1億円当たりのCO2排出量)を1990年度比で50%削減することを目標としました。社員に環境経営の意義を理解してもらうために、まずは経営陣が率先して地球温暖化対策に取り組み、それを全社員に広めていく方針をとりました。現在、目標達成に向けて確実に歩みを進めています。

全社員が環境問題の認識を共有するために「eco検定」を活用

目標を達成するためには、全社員が環境問題の認識を共有することが重要であり、それを可能にしたのが「eco検定」の活用でした。 2013年度から全社員を対象としてeco検定の合格者を増やすことに取り組んでいます。 取得率向上のため、受験者向けに過去問題をアレンジしたe-ラーニングを実施し、社員の自主学習をサポート。 また、支社ごとの取得率を“見える化”し、社員間での競争意欲を促しています。 「経営陣が率先して取得し、続いて管理職がチャレンジ。若手社員の奮起を促していきました」と前田さん。 こうした取組から年々取得率を伸ばし、2017年度には全社員の約86%がeco検定に合格しました。環境に関する基本的な知識や意識が浸透したことで、環境経営や環境施策を円滑に進めるための基盤構築につながっています。

eco検定取得の推進
eco検定取得の推進

バイオディーゼル燃料を利用してCO2排出量を730トン-CO2削減

西松建設の事業活動におけるCO2発生源の約半分は、建設機械における燃料の利用によるものです。CO2削減のため、建設機械にカーボンニュートラルな燃料であるバイオディーゼル燃料の導入を進めています。バイオディーゼル燃料を購入できない地域では、燃費を約10%向上させることができる燃焼促進剤を導入してCO2を削減しています。また、工事電力も大きなCO2発生源となっており、建設工事現場照明のLED化や太陽光発電システムの導入により対応を進めています。

バイオディーゼル燃料補給
バイオディーゼル燃料補給

メールやイントラネットで案内して「ライトダウン」の実行を徹底

施工現場以外でのCO2削減活動として、オフィスでは建設工事現場と同様、全ての照明のLED化を進めています。また、主なCO2発生源となる電力の削減の取組として毎月最終週の水曜日にはオフィスの照明を一斉に落とす「ライトダウン」も行っています。「ライトダウンの前日には全社員にメールを送信して案内し、当日はイントラネットのトップ画面に表示して実行の徹底を図っています」と前田さんは説明します。ノー残業デーと併せて実施することで、この日は早く帰宅しなければならないという意識が職員に浸透し、ライトダウンによるCO2削減と同時に、職員の働き方改革につながっています。

告知ポスターを作成し、オフィス内やイントラネットに掲示
告知ポスターを作成し、
オフィス内やイントラネットに掲示

社外からの評価が活動のモチベーションに

また、2016年3月に「エコ・ファースト」認定を受けたことで、社外からの評価も向上しました。環境問題への取組が評価され、さまざまな環境表彰を受賞しています。「これまでの積極的な活動への評価が、社員のモチベーションとなっています」と長谷川さん。今後は環境トップランナーといえる企業との連携を強めることで、社員に環境経営先進企業としての活動を理解してもらい、環境への問題意識をより高めていくことを考えています。