「COOL CHOICE チャレンジ~地球温暖化対策を実践する1週間~」では、地球温暖化の現状を知り、
省エネ・低炭素型の製品への買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択などの「賢い選択」を
広く国民や企業の皆さまに実践していただくことをお願いしています。
本サイトでは地球温暖化対策の取組を促進するため、
先進的な取組をしているエコ・ファースト認定企業とSBT認定企業の事例をご紹介します。
ぜひ実践していただくための参考にしてもらえたらと思います。
「家は、性能。」というコンセプトの下、省エネ・創エネ住宅を供給し、CO2削減に取り組む一条工務店。お客さまに提供する住宅商品だけでなく、社内でも「COOL BIZ」をはじめとして、「LEDの積極採用」や「家庭エコ診断」など、社員が取り組みやすいエコ活動を行っています。最近は、就職活動中の学生からも「環境意識が高い企業」として認知され、企業イメージも向上しています。
今回の取材にご協力いただいた方:
一条工務店グループ 広報担当 課長補佐 津川武治さん
民生エネルギー分野の省エネ化は、地球温暖化防止を目的とした社会活動の中にあり、重要な課題です。「住宅の省エネ化はその中心で、我々にとっても、省エネ・創エネ住宅を供給することは、社会貢献活動の一環であり使命だと考えています」と語る津川さん。こうした環境への意識から早い段階でエコ・ファースト企業にも認定されたといいます。そして、お客さまに省エネ住宅を販売するに当たり、企業活動としても省エネに取り組む必要性を感じ、社員自らも省エネ化に取り組み始めました。
一条工務店グループの広報業務を担当する津川さんは、会社が取り組んだ地球温暖化対策として、「COOL BIZ」「LEDの積極採用」「家庭エコ診断」の3つを教えてくれました。COOL BIZの実施に当たっては、「取組の意義を社員に啓発した上で、気候の変動に合わせて柔軟に対応している」といいます。2018年は残暑が長かったため、10月末まで室温の管理と軽装の取組を行ったそうです。LEDの積極採用に関しては、エコ・ファースト企業に認定された際、本社と全国の展示場の照明を一斉に交換しました。また、環境省が推進する家庭エコ診断を社員が受診。家庭の年間エネルギー使用量や光熱費などの情報をもとに、各家庭のライフスタイルなどに応じたCO2削減・省エネ対策について診断士からアドバイスを受けることで、社員の省エネに対する意識付けを促しました。
「COOL BIZは導入当初、実施に抵抗を感じている社員もいました」と語る津川さん。そこで、社内通達でCOOL BIZを実践する必要性や効果、省エネ住宅を提供している我々が地球温暖化に取り組む意義から啓発することで、省エネ化に対して「決まりごとだから」と押し付けるのではなく、社員自らが取り組める雰囲気をつくり出していきました。今では、省エネは当然のこととして受け入れる社風が生まれ、意識がしっかりと定着したといいます。
社員自らが企業全体のCO2削減に取り組むことから、地球温暖化防止に取り組む一貫性が生まれた一条工務店。「展示場でお客さまに省エネ住宅をおすすめするときも、性能はもちろん、省エネ住宅に住む意義についても自信を持ってお話しできるようになりました」と津川さん。特に、家庭エコ診断を受けた社員は、自らの家庭の年間エネルギー使用量や光熱費などの情報をもとに、実体験に基づいた説得力のある話ができるようになったといいます。また、これらの取組は徐々に対外的にも知られるようになり、多くの学生から「地球環境に配慮している企業」という評価を受けたことが、ブランドイメージの向上のきっかけになりました。
今後、家庭の太陽光パネルによって発電された電気は、蓄電池と組み合わせるなどして、自らの家で使う方向性になるといいます。「電気の自給自足を活用したCO2削減は、将来的なテーマになります。現在はコストとの兼ね合いもあり、まずは太陽光発電に力を入れていく方針です」と津川さん。「もちろん、省エネ住宅の性能を上げ続けることでも、CO2削減にさらなる貢献をしていきます。断熱性能の向上や高効率な設備システムの導入で、さらなる省エネを実現した上で太陽光発電の導入も進め、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとなる『ZEH』の普及をより加速させていきたいと考えています」とCO2削減への抱負を語ってくれました。