滋賀レイクス

「Bリーグで最もSDGsをリードするクラブ」を目指して。
地元地域で脱炭素の活動を推進する滋賀レイクスの取組み。

2023.3.24

滋賀レイクス

男子プロバスケットボールリーグであるBリーグに所属する滋賀レイクス。クラブ設立の2008年度以来、ホームタウンのある滋賀県に密着した活動を続けており、「Bリーグ1 SDGsをリードするクラブ」を目標に掲げて、持続可能な開発目標「SDGs」達成に寄与するための取組みを推進しています。
滋賀レイクスが社会貢献活動に取組む「健康」「環境」「人権」のうち、今回は「環境」分野の取組みについて紹介します。

地元の森林保全に貢献するカーボン・オフセットの取組み

滋賀レイクスは、滋賀県が提唱する二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目指す運動「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」に賛同し、ホームゲーム開催時においてCO2削減に寄与する取組みを実施しています。
2021-22年のシーズンでは、ホームゲームの全30試合を対象に、試合運営で排出されるCO2をカーボン・オフセット(注)する活動に取り組みました。

(注)日常生活や経済活動などにおいて避けることができない温室効果ガスの排出について、できるだけ削減努力を行ったうえで、どうしても排出される温室効果ガスについては、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動への投資等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという取組み。


具体的な取組みとしては、ホームゲーム開催時の電力使用によって排出されるCO2について、約12トン分の「森林吸収J-クレジット」(びわ湖カーボンクレジット)を、地元の金勝森林生産組合(滋賀県栗東市)から購入。CO2削減、滋賀県の森林保全に寄与しました。

「びわこカーボンクレジット」の購入証を授与された、キャプテンの柏倉哲平選手

「びわこカーボンクレジット」の購入証を授与された、キャプテンの柏倉哲平選手

デジタルスタンプラリーによる公共交通機関の利用で、楽しくCO2を削減

また、公共交通機関を利用することでCO2削減を推進する活動として、デジタルスタンプラリーを活用。JR西日本と連携し、JRを利用して会場へ来場することでICOCAポイントの還元やプレゼントが当たるイベントを実施。ファンが楽しみながら、公共交通機関の利用によってCO2削減に取り組むことができる場を提供しています。

JR草津駅に設置されたデジタルスタンプラリー用のパネル

JR草津駅に設置されたデジタルスタンプラリー用のパネル


Bリーグで最もSDGsをリードするクラブであることを目指して、さまざまな活動に取り組む滋賀レイクス。活動の背景や今後の取組みについて、株式会社滋賀レイクスターズの平野さんに話を聞きました。

―「Bリーグ1 SDGsをリードするクラブ」を掲げることになった経緯は。

琵琶湖を抱える環境先進県である滋賀において、ESG、SDGsが取り沙汰される以前からレイクスとしても琵琶湖を中心とした環境問題解決の糸口となるアクションを率先して取組んでいました。ESG、SDGsに対するコミットメントが求められる社会情勢に変化する中、ファン・パートナーなど地域全体を巻き込む力を持つプロスポーツチームとして、今まで以上にSDGs活動を牽引し啓蒙する中心的存在となることで滋賀県の未来をより良くする”地域の力”を増幅させたいと考え、「Bリーグ1 SDGsをリードするクラブ」を掲げることにしました。

―今後の取組みについて。

これまではクリーンウォークなど琵琶湖での活動を中心としていましたが、ホームアリーナの山間部への移転を踏まえ滋賀県の半分以上を占める森林に対するアプローチを模索していきたいと考えています。
また、子どもたちが森林に親しめるアクティビティを実施するなど、レイクスの強みを活かして次世代へアプローチをしながら、合わせてカーボンクレジットの取次をすることで流通量を増やして、カーボン・オフセットに貢献することを検討しています。滋賀県の環境先進県としてのプレゼンスをアップすることで、“滋賀”や“レイクス”が企業や市民に選ばれる存在となることを目指していきたいと思います。



脱炭素社会の実現に向けて、普段の生活の中で、身近に取り組むことができる活動もあります。スポーツチームと一緒に楽しみながら、できることから取り組んでみてはいかがでしょうか。