環境省は、1月24日から2月4日までの2週間を「再エネ スタート」集中キャンペーンとし、関連事業に取り組む自治体や団体、企業と連携し、様々な視点でのイベントやキャンペーン等を実施しました。
その一環で1月28日の夜に行われたのが、再エネ100％のライブイベント「GET ENERGY YOU WANT」です。音楽と再エネを組み合わせたオンラインイベントで、水力発電による電気を使っている下北沢のライブハウス「Flowers Loft」より配信しました。

「いとうせいこう発電所」が話題の"いとうせいこう is the poet”、再エネ100％ライブ「THE SOLAR BUDOKAN」を主催する佐藤タイジ、ラッパー・ラジオMCと多彩に活躍するあっこゴリラによる音楽ライブ。DJは、「TOKYO DANCE MUSIC WEEK」でナイトカルチャーの再エネ化を促進するNAZWA! (Watusi+Naz Chris)が務めました。カンファレンスには、Climate Live Japan、ロフトプロジェクト加藤梅造や環境省川又孝太郎も加わった一夜限りの無料配信！出演アーティストと川又氏が、地球温暖化対策は楽しく取り組めること、再エネ導入もその一環でそんなに難しいものではないことなどを語り合いました。

カンファレス（Part1）では、いとうせいこう氏、Watusi氏、川又氏の3名がパネラーとなり、Naz Chris氏の進行のもと語り合いました。

最初の話題は、いとうせいこう発電所。その名の通り、いとう氏の福島県二本松市にある太陽光発電所で、契約をすれば、私たちもここでつくられた電力を使うことができます。契約者には、いとう氏からメッセージや限定のライブ映像などが届きます。「言いたいことは、電気は自分でつくれるし、自由に選べるということ。私が実践することで、『自分もできるのでは』と思う人が増えるのではないかと思い、取り組み始めました」といとう氏。

川又氏は、電力会社との契約を再エネプランに切り替えるだけで簡単に再エネを使えること、太陽光だけが再エネでないことを強調。いとう氏も「わが家では太陽光の他に、長野県の水力発電でつくられた電気も使っています。再エネは供給が不安定なイメージがあるかもしれないけれど、今は、いろんな再エネで発電した電力で補える技術ができている」と話しました。

「エンターテインメントシティであるアメリカのラスベガスは再エネ100％。夜のエンターテインメントを担うアーティストとして、私もライブハウスやリハーサルスタジオの電気を再エネに切り替えました」とWatusi氏。環境省の調査では、日本の再エネ発電電力量のポテンシャルは全国の電気の需要の2倍以上あります。川又氏は「ポテンシャルは十二分にあるので、再エネに切り替える人が増えるほど、再エネ電気が増えることが期待されます。再エネの発電コストも年々安くなっています」と再エネの切り替えを後押ししました。

Part2は、加藤氏が進行役となり、佐藤氏、Climate Live Japanの共同代表を務める田代マホ氏、川又氏の3名のパネラーがTHE SOLAR BUDOKANとClimate Live Japanについて語り合いました。

THE SOLAR BUDOKANは、2012年から続く太陽光100％の電気による佐藤氏主催のロックフェスティバル。2012年は日本武道館で、2013年からは岐阜県中津川市の野外ステージで開催しています。「太陽光で発電した電気は、ノイズが入らず、音質が良いんです。THE SOLAR BUDOKANは、再エネの効果をみんなで体感できる場です」と佐藤氏は語ります。今年も9月下旬に開催する予定とのこと。

また、若者の活動事例としてClimate Liveが挙げられました。これはイギリスの高校生が声を上げて始まった気候変動を訴えるライブイベントで、日本を含む世界40か国の若者やアーティストが携わっています。2021年4月と10月に世界20か国に配信されました。「若い世代が声を上げていくことが大事」と田代氏。川又氏も「再エネ100%使用している施設には、再エネ スタートのステッカーを貼ることをお願いしています。このステッカーがトレンドになり、若い人たちがステッカーの貼ってあるお店を選んで行くような社会にしたい」と語りました。

当日の様子がYouTubeで視聴できます。カンファレンスPart1は55：48、Part2は2：02：58からです。ぜひチェックしてみてください。

「GET ENERGY YOU WANT」
https://youtu.be/owCqB4MZVAs外部リンク