再エネスタートのイベント情報

再エネスタートではご家庭、自治体、企業に
幅広くご活用いただけるように
様々なイベントを通して
再生可能エネルギーの情報発信をしてます。

イベントレポート

Z世代の官民座談会
「気候変動対策を
キャリアにするとは?」

これからの気候変動対策を担う
Z世代に向けて官民がメッセージを送る
イベントが開催

1月26日19時から、一般社団法人再エネ推進新電力協議会(REAP)主催によるZ世代向けのZoom座談会が開催されました。環境省と再エネ大手3社の産官の若手、就活プラットフォーム”エシカル就活”を立ち上げたZ世代起業家が「気候変動対策」というキャリアについて熱く語り合いました。

ファシリテーター:
棚瀬啓介(地域脱炭素YouTuber 兼 電力系YouTuber)
パネリスト:
鎌倉真奈(環境省 水・大気環境局 水環境課 海洋プラスチック汚染対策室 併任 海洋環境室)、
鈴木ジュリア(株式会社UPDATER(旧:みんな電力株式会社) パーソナル事業部)、
坪井友里香(株式会社Looop 広報)、
岩崎光太朗(juwi自然電力株式会社 電気エンジニア)、
勝見仁泰(株式会社Allesgood 代表取締役CEO)

気候変動に関するキャリアは
やりがいのある仕事

最初にパネリストの自己紹介があり、次に株式会社UPDATERの鈴木さんから気候変動の基礎知識と電力業界についてのレクチャーがありました。「二酸化炭素など温室効果ガスの排出量増加に伴う地球温暖化が原因で気候変動が起こっていて、日本の二酸化炭素排出量の9割以上がエネルギー起源です。エネルギーの脱炭素化には、電化×電力の脱炭素化×省エネが必要です」として、電力業界が気候変動対策において要となるポジションであることを説明しました。電力業界については、「大手電力会社が10社、新電力が700社ある」と現状を説明しました。

再生可能エネルギーに関心をもった
きっかけは多様

パネルディスカッションでは、パネリストが「再生可能エネルギー」に興味を持ったきっかけについての話題からスタートしました。


鈴木さん「再エネだから選んだのではなく、多くの社会課題の根本的な要因は「消費者から生産者の顔の見えない関係性であること」だと考えるUPDATERに共感し、それを解決しようと考えました。」
岩崎さん「大学で物理を専攻、原子力や核エネルギーについて学んでいたが、ついていけなくなりました。しかし諦めきれず、将来の課題であろう再生可能エネルギーを学ぼうと最先端のイギリスに留学、今に至ります。」
鎌倉さん「私自身は福島第一原発事故をきっかけに考えるように。同僚の中には地方創生への関心から再エネによる地域脱炭素に取り組んでいる人もいます。気候変動対策だけでなく、地域を豊かにするといった様々な切り口で関心を持っていただける分野だと思います。」
坪井さん「小学生の時から、葉緑素入りのペンキを町中の壁に塗れば環境に良いのではないかなど、気候変動対策に興味がありました。」
勝見さん「もともと国際開発に興味があり、東南アジアを2か月間放浪。そこで貧困と環境問題の関連性に興味が沸きました。」
再エネへの接点にも多様性があることが伝わってきました。

気候変動業界を目指す就活生ならではの
質問も多く寄せられました

気候変動業界での就職を考える視聴者から多くの質問が寄せられ、パネリストは一つひとつ丁寧に回答しました。

「就活の時期に考えるには大きすぎる国際的な問題では?」という質問には、環境省の鎌倉さんが回答しました。「政府で働くということは、国際的視野で解決に貢献できる1つの選択肢。いろいろな国の人の声を聴くのは複雑で時間もかかるが、貴重な経験。関心のある方は、国家公務員試験は無料ですしぜひ受けてみてください。」と、就活生にエールを送りました。

「今の再エネ拡大のスピード、目標達成できるのか?」という再エネの将来性についての質問には、岩崎さんが回答。「上回れます。入社して3年だが、設計に携わっている太陽光発電はどんどん大きくなっている。これから技術が向上し、産業の拡大を日々感じています。」最前線で再エネ拡大に携わっている生の声を聴かせてくれました。

実際の就職活動に向けて、パネリストの体験を聞きたいという声も多く寄せられました。 「入社面接の際、どのような仕事をしたいと話したか?」という質問に、坪井さんは「経営に携わりたいと大口を叩きました(笑)。オーストラリアには地平線見渡す限り大きな太陽光発電作りたい、と話しました。再エネを主力電源化させる、とも言った。」と当時から熱い想いがあったことを話してくれました。環境省の鎌倉さんは、「面接のときはゼロカーボン宣言前。今と雰囲気が違い、まだ追い風少ない状態だったが、ムーブメントを作りたいと話しました。」と当時の気持ちを語ってくれました。

気候変動対策に取り組む企業の選び方とは

就活生とエシカル就活をつなげるAllesgood勝見さんが、企業の選び方についてアドバイス。
企業活動のどこを見ればよいかという疑問に対して、「2022年6月からTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が始まる。プライム企業(上場企業)はサステナビリティ情報の開示が義務化されるなど、今後カーボンニュートラルへの対応は企業にとって義務になっていく」と指摘。その上で、「義務でやらされている企業ではなく、カーボンニュートラルを手段として”新しい未来を作っていこう”という2050年以降を見据えている企業に注目してほしい。代表者メッセージを観れば、企業のサステナビリティに対する本気度が分かる。」と実践的なメッセージを発信。自分に合った企業の選び方について、「ソーシャルイシューに対してどのようなインパクトを与えられる企業かという切り口で見ると良い。気候変動に対して本気で取り組んでいる企業を選ぶと良い。」と回答。就活生に役立つ実践的なアドバイスをしました。

最後に、「エネルギー業界知る上で面白い書籍は?」という質問にパネリストの皆さんがおすすめの本を紹介し、イベントを締めくくりました。

下記のリンクから、当日のイベントの映像が視聴できます。ぜひチェックしてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=qpy3FgeRrpo外部リンク