みんなの「再エネ」取組み

再エネを導入された個人、自治体、企業の方に
取材を行い
具体的な導入事例などを
ご紹介させていただきます。

空きスペース活用で企業の自家消費型太陽光発電システム導入を後押し

昨今では、脱炭素化やBCP(事業継続計画)の観点から、工場や店舗の屋根を利用した自家消費型太陽光発電の導入を進める企業が増えています。再エネの普及拡大に向けて、空きスペースを有効活用できる太陽光発電関連設備の開発に力を入れているネクストエナジーの大家宏之さんに話を聞きました。

大家 宏之
大家 宏之(おおいえ ひろし)

ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社 BC本部マーケティング統括部長。人々の生活を支える多様な事業を通じて、永続可能な社会を実現していくことを目指し、太陽光発電を中心とした自然エネルギーの普及に邁進している。

大手食品メーカーの工場の屋根上などに太陽光発電設備を導入

自家消費型屋根上太陽光パネル導入イメージ 自家消費型屋根上太陽光パネル導入イメージ

ネクストエナジーは、「自然エネルギーを普及させ、そのエネルギーの効果的な利用を促すことで、子どもたちや孫たちが永続できる社会の構築に貢献すること」を目指して、2031年までに世界中で500GWの自然エネルギー事業を手掛けることをビジョンに掲げています。現在は再エネの普及拡大に向けて最適な手段の一つであるとされる自家消費型太陽光発電の導入促進に注力し、さまざまな製品やサービスを展開しています。

2020年3月には、大手食品メーカーの九州工場の屋根上に、自家消費型太陽光発電設備676.80kWを導入。通常の太陽光パネルに加えて、屋根の耐荷重などを踏まえた上で軽量パネルを併用するほか、リユースパネルを全体の約37%使用しています。
同メーカーは再エネ普及に伴い想定される太陽光パネルの廃棄問題にも高い意識を持っており、使用済み製品のリユースやリサイクルも行っているネクストエナジーの取り組みに強く共感したそうです。

その他、商業施設における国内最大級の自家消費型案件として、同年6月には千葉県内のショッピングセンターに、2367.02kWの太陽光発電設備を導入するなど、企業活動や店舗運営に伴うCO2排出量の削減に寄与しています。

ソーラーカーポートで発電量アップ、 発電以外のメリットも

ソーラーカーポート導入イメージ ソーラーカーポート導入イメージ

自家消費型太陽光発電設備の屋根上設置が進む一方で、屋根上に設置した容量だけでは対象施設における使用電力の1~2割程度しか賄えないという場合もあります。同社は、こうしたニーズに応えるため、企業や店舗が所有する駐車場を活用した「ソーラーカーポート」設置による発電量アップを提案しています。既に同製品を導入している企業では、BCP対策を強化したほか、駐車場に屋根がついたことで利用者の車やバイクが雨や日差しから守られるといった発電以外のメリットも生まれています。

空きスペースを有効活用し、再エネを最大限導入する。今後も企業や需要家にとって、こうした導入しやすい製品やサービスが再エネの普及拡大を後押ししていくことが考えられます。