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進化を続けるLED最前線③ LED導入によって、省エネと快適な仕事環境を両立。働く人の意識や行動も変化しました。

日本の年間CO2総排出量は、2005年度と2016年度を比べると減ってきていますが、オフィスや店舗などの業務他部門は0.8%増加しています。この部門で消費しているエネルギーのうち、照明が占める割合は大きく、オフィスビルや総合スーパー、百貨店では20%以上、共用部分等を除いたオフィス専有スペースに限定すれば、約40%ものエネルギーが使用されています※。照明の省エネを推進することは、建物の所有者はもちろん、使用する人にとっても地球環境にとっても大きなメリットになります。今回は、業務部門で照明の省エネを推進・実践している事例をご紹介します。
※財団法人省エネルギーセンター資料「オフィスビルの省エネルギー」および「商業施設の省エネルギー」より


環境省報道資料CO2の部門別排出量(電気・熱配分後)の推移(http://www.env.go.jp/press/104999.html

環境保全の取り組みを象徴する新本部棟
─ 全国農業協同組合連合会広島県本部(JA全農ひろしま)─(広島県広島市)


JA全農ひろしま 生活部オフィス

LED導入で明るく快適な空間に

JA全農ひろしまでは、2012年の本部棟新築の際、すべての照明をLED化。旧本部ビルの従来の照明環境のもとでは、こまめな消灯や照明の間引きなどの節電対策を行っていましたが、建物全体が暗い雰囲気になっていました。節電の取り組みには限界があり、加えて、蛍光灯の交換の手間や色のばらつきも課題でした。新本部棟では、直管タイプや埋込タイプなど、それぞれのエリアの機能やデザインに適したLED機器を選定し、節電と同時に快適な空間づくりを実現しました。

業務に集中できる環境づくり

照明の数は旧本部ビルとほぼ変わりませんが、LED化で消費電力は大幅に減らすことができました。暗い印象だった棟内が大変明るくなり、管球の取り替え回数も大幅に減ってメンテナンスが楽になったため、職員が業務に集中できる環境になっています。また、玄関、廊下などには人感センサーを設置し、必要な時のみ点灯するようにしています。新本部棟においても、旧本部時代に引き続き、職員が省エネを意識し、応接室や役員室では、調光機能を使って明るさの微調整を行ったり、昼休みの照明をオフにすることを習慣にしたりと、ムダな照明をカットする取り組みを実践し、さらなる削減効果を生み出しています。

他の拠点にも広がる取り組み

本部棟以外でも、県内の三次市にある事務所の一部でLED照明を導入。他の事務所でも蛍光灯を従来形から高効率形(Hf化)に更新するなど、それぞれの事情に合わせた省エネを推進しています。今後も各拠点で、LEDへの更新をはじめとした照明環境の改善を検討していきたいとのことです。
参考資料・画像提供:シャープ株式会社
JA全農ひろしま

環境負荷を減らすため、自社の拠点すべてにおいてLED化を推進中。
─ 花王 ─(東京都中央区)


すみだ事業所 総合受付 ロビー

環境視点での企業活動に取り組む

エコロジーを経営の根幹に据え、地球環境との調和をめざす花王では、照明のLED化を積極的に進めています。グループ各事業所や工場など、自社保有の拠点で使用されている約9万本の水銀灯と汎用蛍光灯をすべて撤廃し、LED照明に切り替える事業を実施。すでに86%の汎用蛍光灯がLEDに更新済みで、年間約4,000トンのCO2削減を実現しています(2017年12月末時点)。

ハード・ソフト両面から省エネを推進

LED化に加え、廊下やトイレなど、人が常にいる場所ではないエリアには人感センサーを設置し、必要な時のみ点灯。また、休み時間や帰宅時にはチェックシートを使って消灯を確認したり、場所によっては間引きして点灯したりするなど、社員の方々の協力も得て、省エネを実践しています。
一部の事業所においては、エネルギーマネジメントシステムを活用し、フロアごとに電力使用量を時間ごとや日ごとに確認できるようにしています。この結果については、いつでも全従業員が把握することができ、環境マネジメントシステムISO14001の定期会議において報告も行っています。

社員の省エネ行動のきっかけに

全社的に行ったLED化は、省エネ意識があるものの、なかなか行動に移せなかった社員が実際にアクションを起こすきっかけにもなりました。LED照明が、我慢しないで簡単に省エネできる一つの手段であることに理解が深まり、自宅でも照明をLEDに交換したという社員もいたなど、オフィス以外への波及効果も見られました。
花王では、これからも地球環境の保護のために、エネルギーの効率的な使用に努めていくとのことです。
花王 サステナブルサイト

CO2削減につながる店舗づくりと運営
─ ユニー ─(愛知県稲沢市)


アピタ岡谷店 正面エントランス付近

LED照明で大幅に省エネ

多数のスーパーやショッピングセンターを展開するユニーは、環境大臣が認定するエコ・ファースト企業※。持続可能な社会をめざし、環境にやさしい店舗づくりと店舗運営を心がけています。その一つが照明の省エネです。事務所については全て、店舗については全191店のうち、141店がすでにLED照明を導入しています(2018年3月現在)。残りの既存店舗についても2018年から2019年にかけて全てLED照明にリニューアルする予定です。
LED照明の導入に際しては、従来の照明器具よりも消費電力が約60%削減できる機器を採用し、照明に関わる消費エネルギーの削減を実現しています。それだけでなく、LED照明にしたことで、照明器具から発せられる熱が減ったため、夏場の空調機器のエネルギー消費量を落とす効果もありました。そのため、店舗全体の電気使用量は約20〜30%の削減になり、電気料金の節約になっています。
お客様からも、売り場が明るくなり、買いやすくなったとの声が上がっているそうです。
※環境大臣に対して自らの環境保全に関する取り組みを約束し、環境先進企業として環境大臣から認定されている企業

働く人の意識を高める活動

ユニーでは、「必要な場所で必要な時だけ点灯する」という考えのもと、店舗のバックヤードや事務所の照明にプルスイッチ(ひも)をつけ、こまめなオン・オフを促しています。特にバックヤードでは、作業や設置場所の状況を調べ、一つひとつのスイッチに「常に点灯」「必要なときだけ」を表示。効率的な使い方を推進しています。
また、本社の事務所では、2ヶ月に1回「ISO推進環境会議」が開催され、関係部署から高効率の設備機器など、省エネに関する取り組みの報告をするとともに、使用状況の分析や照明環境の見直しなどを行っています。店舗でも、同様に「省エネルギー推進委員会」を定期的に開催し、エネルギー使用量の推移の確認や削減方法を検討。環境マネジメントシステムの国際的な規格ISO14001の環境目標に省エネを盛り込み、全社一丸となって取り組んでいます。


ISO推進環境会議の様子

お買い物でCOOL CHOICE

LED照明への切り替えなど、自社の省エネはもちろんですが、その他、廃棄物の発生抑制、リサイクルの促進、環境配慮商品の販売など、ユニーではたくさんの環境保全活動を実践中です。ユニーに来店して買い物することが「COOL CHOICE」になるよう、お客様のエコライフをさまざまな角度からサポートしています。
ユニー CSRサイト

近年、大幅な省エネができ、CO2削減になるLED照明への切り替えに取り組む企業が増えています。あなたのオフィスでも照明環境を見直し、地球にやさしく、快適な空間づくりを目指しませんか?経費節減になる上、企業のイメージアップにもつながる「COOL CHOICE(賢い選択)」を実践しましょう。 消費者も、暮らしの中で「COOL CHOICE」を実践している企業を選択したり、応援したりすることが、「COOL CHOICE」になります。

■ 「LED照明」の基礎知識はこちら

■ 「LED照明」への交換時の注意点はこちら

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