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COOL CHOICE エコ住キャンペーン 省エネ住宅で解決!みんなの住まいの困りごと COOL CHOICE エコ住キャンペーン 省エネ住宅で解決!みんなの住まいの困りごと

健康的で快適な省エネ住宅を手に入れる8つのポイント

 今回は、一戸建ての注文住宅を建てる場合も含めて新築住宅(一戸建て、集合住宅)を購入することを検討している人や、いま一戸建てに住んでいてリフォームを検討している人に向け、「健康的で快適な省エネ住宅」を目指すときのポイントを挙げていきます。

1.新築の集合住宅を購入するときは住戸の位置を考えよう

 いまの集合住宅は一定に断熱性能が確保されていて、一戸建てよりも快適性のバラツキは小さいです。ただ「最上階の住戸」や「西や東に面した住戸」は日射熱の影響が大きくて夏が暑くなる傾向があり、「最下階」は床下が「外」ということで冬が寒くなる傾向があります。つまり、上下左右ともに「真ん中」の住戸を選ぶほうが“得”であり、さらに南に開いた住戸(南面に窓が多い住戸)のほうが冬の日射熱が入りやすく、冬暖かくなります。

2.一戸建て住宅の購入時やリフォームでまず目指すべきは断熱性能の確保

 冬暖かい住まいを目指すなら、一定以上の断熱性能の確保は必須です。では、どれくらいの断熱性能を確保すべきなのか?様々な意見もありますが、私は「現在の省エネルギー基準で定められた基準の1.5倍程度の断熱性能」が目指すところだと考えます。ですので、この内容を業者にそのまま伝えてみてください。しっかり勉強している会社であればこの意味がわかるはずですし、すぐに返答がなくても、情報を集めてその内容を説明してくれるはずです。

3.一戸建てのリフォームでは気密性能の確保も大事

 古い木造や鉄骨造の一戸建て住宅は気密性能が悪いものが多く、断熱性能の確保とともに気密性能の確保も重要になります。しかし、壁や天井をはがさないで気密性能を向上させるのは難しく、小規模のリフォームでは一定以上に気密性能を確保することが難しくなります。ただ、気密性能の大切さを認識し、新築での気密性能をしっかり確保しているような業者であれば、窓の隙間を少なくする工夫などのできる限りの配慮をしてくれるはずです。こうした配慮があるかどうかによって快適性は大きく違ってきます。

4.夏対策は「窓の日除け」が何よりも重要

 1回目にも書きましたが、「夏涼しく、エアコンの効きがよく、エアコン代が少なくて済む」を目指すなら、窓の日除けをしっかり考えることが重要です。断熱性能を向上させるだけでは、この目標は達成されません。そして、日除け効果が高い装置(道具)は「すだれ、シェード、外付けブラインド」などの“窓の外につけるもの”であり、内側につけるレースカーテンやブラインドに比べて3倍もの日除け効果があります。こうした装置を「西・東→南」の順番に、そして窓の大きさの順番につけていくほどに夏の快適性が向上していきます。

挿入カット②
すだれ
挿入カット③
シェード
挿入カット④
外付けブラインド

5.窓リフォームのコスパが高い

 窓は「冬暖かい、夏涼しい」にとても大きな影響を与えます。だから新築でも窓(窓まわり)は重要なのですが、とくにリフォームでは、窓の改善をすることの費用対効果は大きいです。その中でも内窓の設置による断熱性能の向上と、4で書いた、外につける日除け装置の効果は大きく、まずはここからリフォームの内容を考えてほしいと思います。

6.「冬暖かく」の大きなプラスアルファが南面の窓

 一戸建ての分譲住宅を選ぶとき、そして注文住宅を建てるときには「できるだけ南面の窓を大きく取ったほうが得」という意識を持っておいてほしいと思います。冬に南面の窓に当たる日射の熱量はとても大きく、たとえば一般的な掃出し窓(面積が3.3m2程度の窓)で、東京では平均して電気ストーブ1台分程度の熱が当たっています。晴れの日の正午頃であればその2.5倍ほどにもなります。こうした0円の熱を取り込む工夫を考えないのはあまりにもったいない。そういう意味で、注文住宅時での土地選びをするときに「冬の日当たりがよいか?」のチェックはとても重要だと思います。

7.LDKの広さと冷暖房パターンに注目しよう

 一般的に、もっとも冷暖房エネルギーが大きくなるのはリビング・ダイニング・キッチン(LDK)です。最近の住宅はLDKが一部屋になり、広くなっていて、さらに一戸建てでは吹き抜けやリビング階段で2階にまでLDK空間が広がっているような住宅が増えています。つまり、新築住宅を購入したり建てたりすれば、いまお住まいの家よりも冷暖房する空間が大きくなる可能性が高くなります。だからこそ、断熱性能と窓の日除けをしっかり考えることが、いまのお住まいよりも冷暖房エネルギーを少なくするために重要なのです。
 また最近は「家全体をずっと冷房する、暖房する」という「全館空調」が注目されていますが、さらに冷暖房する範囲や時間が増えるわけですから、当然冷暖房エネルギーは大きく増加する可能性があります。断熱や窓の日除けをしっかり行わずに「エアコンはかけ続けたほうが省エネ」というのは間違った理解です。

8.省エネを意識して設備機器や家電を選ぼう

 住宅に関連が深い設備機器(冷暖房機器、給湯器、換気扇)は全体的に省エネ化が進んだことで「とくに省エネになる機器はどれか?」という意識で選ぶよりも、「とくに省エネになりにくい機器はどれか?」という意識で、それを選ばないという考え方のほうが適切です。でも、それはとても限られていて「エアコンとコタツ以外の電気を使う暖房設備」「白熱電球」くらいです。また、新築やリフォーム時は家電の買換えも検討される場合があると思いますが、そのときには環境省の「しんきゅうさん」というWEBサイトやアプリがとても参考になります。

冬に窓から逃げる熱を減らし、夏の日除け効果も高い「ハニカムスクリーン」と呼ばれる断熱スクリーン
冬に窓から逃げる熱を減らし、夏の日除け効果も高い「ハニカムスクリーン」と呼ばれる断熱スクリーン

 5回にわたって、いくつかの視点で「省エネ住宅」について述べてきましたが、ここで私がお伝えしたかったことをまとめておきます。 
「冬暖かく、暖房エネルギーが少ない住まい」を考える上では、いかに建物の中の熱を逃さないか、そしていかに太陽の熱を取り込むかが重要です。また「夏涼しく、冷房エネルギーが少ない住まい」を考える上では、いかに建物の中に太陽の熱を入れないか、そしていかに外の涼しい風を取り込むかが重要です。こうした工夫は「家を建てる、選ぶ、リフォームする」ときに考慮すべきであることはもちろんですが、「断熱スクリーンを窓につける」「冬に日が当たっている窓はカーテンを開けて日射熱を入れる」など、いま住んでいる家でもできる工夫はあります。そして、さらなる省エネルギーを目指すために、設備機器の選択や使い方を考える。 
 こうした順番で住まいを考えていくことによって、我が国のすべての住まいが「快適・健康・省エネ」に向かっていくことを願います。

Profile

野池 政宏

Forward to 1985 energy life代表理事。
「小さなエネルギーで豊かに暮らせる住まい」の普及をライフワークとし、パッシブデザインや省エネ住宅に関する、理論的で幅広い情報提供を継続的に行っている。
主な著書に「小さなエネルギーで豊かに暮らせる住まいをつくる」「パッシブデザインの住まいと暮らし」「本当にすごいエコ住宅をつくる方法」。

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