2050年カーボンニュートラル実現に向けて、企業による再生可能エネルギー導入も加速化しています。企業が再エネを導入する手法として、無償で発電設備を設置し、電力を長期で契約するPPAモデルが注目を集めていますが、このPPAモデルにオークションを組み合わせた、新たなマッチングサービスも登場しています。
※「PPAモデル」についてはコチラ
https://ondankataisaku.env.go.jp/re-start/howto/03/内部リンク
国内初のコーポレートPPAマッチングプラットフォームによる業務の効率化
株式会社ホールエナジー(東京都品川区)は、企業の再エネ導入に向けたコンサルティングサービスを提供していますが、その一環としてコーポレートPPA(以下CPPA)のマッチングサービスを行っています。
ホールエナジーでは、2021年9月に再エネを導入する企業と発電事業者のマッチングサービスとして、国内初となるCPPAマッチングプラットフォームの仕組みを構築しました。
このプラットフォームによって、再エネ調達を希望する企業は、複数の再エネ開発事業者からPPA条件の提示を受け、その中から最適な案件を選択することができます。
プラットフォームの機能として、ホールエナジーがコストシュミレーションやステークホルダーとの調整や交渉を行い、CPPA組成のサポートをすることで、難易度の高いCPPA契約を推進します。
これまでに約200社(2021年9月時点)に対して、再エネ導入サービスを提供してきたホールエナジー。CPPAを導入することで、企業にはどんなメリットや効果が生じるのか。株式会社ホールエナジーの野田さんに話を聞きました。
―サービスの導入に適している企業とは?
何と言っても「追加性」のある再エネを求めている企業です。CPPAは、自社の使用する電気を再エネにするだけではなく、需要家(企業等)が長期買取をコミットすることで、新たな再エネを創出する事ができる制度です。FIT(固定価格買取制度)に代わり、需要家が新たな「再エネの担い手」として脱炭素社会の実現に貢献することは、ESGやSDGsの観点からも評価が高く、今後は社会的責任を持った企業の役割となっていくと考えています。
また、長期間に渡り再エネを確保できるため、カーボンニュートラルの目標管理もしやすく、既に目標を立てている企業のアクションプランとして有効です。
―今後の取組みについてお聞かせください。
今後は、発電事業者と需要家を結ぶ、新たなマッチングサービスとして、クラウドサービスを提供する予定です。クラウド上では、これから建設される予定のプロジェクトリストや、契約した場合のコストシュミレーションツール、契約後の再エネ調達管理ツールなどを提供する予定です。再エネ電源を長期的に確保したい企業と、非FIT電源の提供先を確保したい再エネ発電事業者をシームレスにつなぎ、より円滑な取引をサポートすることで、脱炭素の加速に貢献していきたいと考えています。
今後も企業の再エネ導入サポートに向けて、これまでに蓄積した知見や実績を活かしながら、さまざまなサービスを展開していく予定です。
脱炭素社会の実現に向けて再エネの導入が進むとともに、PPAやオークション等、さまざまなサービスが提供されています。こうしたサービスをうまく組み合わせて、より効率的・効果的な導入や運用を検討してみてはいかがでしょうか。
https://www.whole-energy.co.jp/service/re_energy_consul/外部リンク