高断熱・高気密な住宅は、経済的かつ健康的です。
夏も冬も、健やかで心地よい高断熱・高気密な住宅について、ぜひ知ってください!
「高断熱・高気密な住宅」と聞いて、どんなイメージを持ちますか? 冬には隙間風がなく暖かい家、夏は冷気を逃がさず涼しさを保つ家 ―などでしょうか。
高断熱・高気密な住宅は、室内の暖気や冷気を保持できるため、月々の冷暖房にかかる費用が節約できます。断熱性の低い昔の住宅では年間の冷暖房費が約151,000円かかるのに対して、高断熱・高気密なこれからの住宅では約77,000円と、年間約74,000円もお得になるという試算があります【1】。
しかも、お金には代えがたい快適な居住空間が得られることを考えると、断熱性・気密性を高めないままでいる方が、もったいない!
高断熱・高気密な住宅がお得なのは、経済的なメリットだけではありません。
快適な居住空間は、健康リスクを下げる効果もあることが調査結果からわかっています。
国土交通省「スマートウェルネス住宅等推進調査事業」によると、居間の床上1mの室温が18℃未満の住宅では、18℃以上の場合に比べて、健康診断の結果にコレステロール値が基準範囲を超える人や心電図の異常所見がある人が有意に多いという知見が得られたとしています【2】。
また断熱性・気密性の向上によって、冬季の起床時の血圧にも変化が見られます。右のグラフは、室温が20℃から10℃に下がることで、冬季の起床時の最高血圧が各年代でそれぞれ上昇していることを示しています。しかも、その上昇度合いは高齢になるほど大きくなっていることがわかります。省エネリフォームによって断熱性・気密性を向上させることで、起床時の最高血圧は平均で3.5mmHg低下すると推計しています【2】。
子どもがかかりやすい疾病についても、住居の室内環境が影響しているとの知見が得られています。
下のグラフは、高断熱・高気密な住宅への転居前後で各疾病の有病割合の変化を示した結果です【3】。これによると、アレルギー性鼻炎は28.9%から21.0%に、アトピー性皮膚炎は7.0%から2.1%、気管支喘息は6.7%から4.5%に下がるなど顕著な改善が見られますから、子育て世代にとって住宅の断熱性・気密性は大事なポイントと言えます。
快適な住まいづくりが健康にもつながることは、世界でも注目されています。世界保健機関(WHO)が2018年11月に公表した「住宅と健康のガイドライン」では、住宅と健康の関わりについてさまざまな勧告を行っています【4】。
冬季の室温保持や夏季の暑熱対策など、住宅の室温環境の改善を図ることが健康リスクを回避する上でも重要との認識は今後ますます広がっていくことでしょう。
いろいろとメリットの多い省エネ住宅。今なら、新築やリフォームをした人に対するサポート制度があること、ご存知ですか?
各種補助金をはじめ、所得税額の控除や低金利融資、子や孫世代に対する省エネ設備の贈答による贈与税の非課税枠増大など、省エネ住宅に対する支援制度が用意されています。
環境省では、「断熱・水回り省エネリフォーム紹介BOOK」を作成し、省エネサポート制度に関する耳より情報についても掲載しています。COOL CHOICE WEBページ「ロゴマークツール」より、COOL CHOICEに賛同いただくとダウンロード可能です。
省エネ住宅の新築・購入やリフォームを検討されている方は、これらの支援制度も活用して、かしこく健康で快適な暮らしを実現してください。
「COOL CHOICE」は、CO2などの温室効果ガスの排出量削減のために、脱炭素社会づくりに貢献する「製品への買換え」・「サービスの利用」・「ライフスタイルの選択」など地球温暖化対策に資するあらゆる賢い選択をしていこうという取組です。
未来の地球のために、「COOL CHOICE」に賛同して、できることから始めてみませんか?
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◆COOL CHOICEとは
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「断熱性能の低い昔の住宅」は、昭和55年度省エネ基準相当として、また「高断熱・高気密なこれからの住宅」はHEAT20 G1基準相当として算出。