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エコ照明でオフィスの魅力アップ!最新LED導入の働きやすいオフィス空間で省エネ・省コストを実現|あかり未来計画

最新のLED照明設備を導入することで、人の手をあまり煩わせることなく、照度調整が可能になり、大幅なCO2削減やコスト削減を実現するオフィスが増えてきています。LED導入が大きなメリットとなったオフィスの事例をご紹介します。

ストレスフリーで大幅な省エネを実現!職場環境も快適に
─ YKK80ビル(YKK、YKK AP本社) ─(東京都千代田区)

ビル外観

手間をかけていた省エネ活動を縮小

2015年6月に竣工したYKK80ビル(YKKブループの新本社ビル)は,BELS (建築物省エネルギー性能表示制度)評価で最高ランクの5つ星を取得するなど、多数の認証・受賞歴があり、環境への配慮において高い評価を得ています。
旧本社ビルでは、紙や電気の使用量削減、ゴミの削減などのエコ活動を行い、その一環として照明に関しても昼休み中の消灯、トイレ・会議室の必要時のみの点灯などに取り組んでいました。これらは社員の手動による省エネ活動で、手間の割に効果は限定的でした。
YKK80ビルでは全館LED化に加え、タスク&アンビエント照明(後述)の導入、人感センサや明るさセンサの設置、入退室管理システムと連動した不要エリアの自動消灯などにより、社員がほとんど手間をかけることなく大幅な省エネを実現しています。

タスク&アンビエント照明でエネルギーの大幅削減が可能に

タスク&アンビエント照明とは、作業(タスク)に必要な手元の照明と周辺(アンビエント)の照明を分けて設置する方法です。部屋全体を均一に明るくする従来の照明方法に比べ、省エネルギーが図れます。
(詳しくはhttps://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/akari/ta/index.html
YKK80ビルでは、乳白アクリルカバー付きのLED照明を冷暖房パネルを反射板として活用して設置。それによってエネルギー効率と明るさ向上を図っています。アンビエント照明は300ルクスながら空間の明るさは750ルクスの空間と同等に設計してあり、消費エネルギーは従来のシステム天井用蛍光灯器具による全体照明と比べ約80%※1の削減となっています。
手元が暗いと感じる社員はタスク照明を点灯しますが、ほとんどの社員はアンビエント照明のみで事足りているようです。これは、クライマー式自動制御ブラインド※2の採用により、自然光を効果的に採光していることや、内装や家具が白を基調にしている視覚効果などによるものと思われます。
ビル全体の総エネルギー消費量は運用一年目の実績で、一般的なオフィスビルに比べ、約63%減※3(960MJ※4/m2年)を達成し、その後も1,000MJ/m2年以下で推移(うち照明は170MJ/m2年)。快適性を損なうことなく、大幅な省エネルギーを実現しています。

※1 建築物省エネ法の数値(Hf蛍光灯により750ルクスを確保するとして計算した16.3W/m2)との比較
※2 下から上に上がるブラインド。自然光の入射角に合わせ、上げ下げを自動的に行います。
※3 東京都★省エネカルテ(平成25年実績)平成26年公表における基準年・事務所の値2,609MJ/m2年との比較
※4 MJ(メガジュール)は一次エネルギーを表す単位。一次エネルギーとは、電気や都市ガス、灯油などに加工する前の自然エネルギー(化石燃料、水力・太陽光など)のことです。電気、ガス、水道等は単位が異なるため、総エネルギー消費量を表す際に使われます。


執務室

定期的にエネルギー消費量をチェックし、課題に取り組む

照度の調整はほとんど自動で行われるようになり、社員が特段意識することなく省エネが可能になっています。継続的な環境整備のため、社員には照明環境に関するヒアリングを定期的に行い、不具合がないかどうか確認に努めています。
また、エネルギー消費全体に関しては、さらなる省エネをはかるために、ビルのオーナーであるYKK不動産やビルの管理会社などのメンバーが「性能検証会議」を定期的に開催し、消費エネルギーのチェックや課題解決に向けた取り組みを行っています。

必要な明るさを確保しながら高効率LEDで省エネを実現
─ 三菱重工業 広島製作所観音地区新館 ─(広島県広島市)

ビル外観

さまざまな工夫で照明普及賞を受賞

2017年に完成した新館は、「地球にやさしく」を基本コンセプトとした建物で、鉄骨構造7階建ての2つの棟で構成されています。オフィススペースでは、高効率で長寿命、ほこりの付きにくいタイプのLED照明器具を採用。オフィスの机上照度は従来事務所の1,000ルクスに対し、750ルクスまで下げていますが※5、大きな窓から入ってくる自然光や反射光の利用などにより、従来と比べて違和感のないオフィス環境を整備しています。社員からは「事務所内が非常に明るくなった」との意見が多く聞かれます。
また、食堂においてはコミュニケーション向上をめざし、人感センサと色温度が変えられる機能を組み合わせた機器を設置。人が近づくと照明が昼白色からあたたかみのある電球色に変化し、灯火の下で話をするような「場」を生み出しています。
その他、間接照明やダウンライトを効果的に配置したエントランスホールなど、照明環境においてきめ細かい工夫がほどこされており、一般社団法人照明学会による照明普及賞(平成29年)を受賞しています。

※5 従来のLED照明システム比

食堂

社員への啓蒙も積極的に行う

同社では、環境に関するコンプライアンス教育や省エネに関するe-ラーニングなどを定期的に実施。また、社内には環境委員会を設置し、環境への取り組みについて、社内全体で情報を共有するなど、社員の環境意識の向上に努めています。あわせて、従来の事務所に関してもLED照明への切り替えを進めており、2019年3月現在、広島製作所内のおよそ7割で切り替えが完了しています。

消費エネルギー量を集中管理

さらなる省エネに努めるため、昼休み時の消灯や人のいない不要箇所の消灯などの照度調整を、新館、旧館問わず社内全体で実施しています。また、社内の施設管理部門が電力モニタリングシステムを使い、電力の使用量などを集中監視。照明はもちろん、空調機やOA機器、生産設備などを含めた使用電力量全体の定期的な分析や改善を行っています。

賃貸オフィスでもできる照明のLED化

テナントとして入居しているビルの場合は、蛍光灯照明器具をLED照明に改修するには、ビルオーナーとの交渉が必要になります。近年、LEDへの関心が高まり、LED化に前向きなビルオーナーも増えています。LEDへの改修は、コスト削減はもちろん、電球交換の手間が減らせたり、ビルの価値を高めることにもつながり、入居企業とビルオーナー双方に大きなメリットがあります。あなたのオフィスでも検討してみませんか。
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