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「コールドチェーンを自然冷媒に。」
高い温室効果を持つフロン類からの転換を支援しています

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普及啓発

地球温暖化と冷媒技術の関係

シャキシャキのレタスや、ピチピチの魚、色とりどりのフルーツタルトなど、私たちの食生活は、1世紀前には考えられなかったほど多くの種類の食材が新鮮でおいしく提供されています。

このような私たちの豊かな食生活を支えているのが、冷凍冷蔵の技術。海で獲れた魚や畑で採れたレタスが新鮮なまま私たちの口の中に入るのは、水揚げや収穫後にすぐ低温状態に置かれ、その後の物流過程でも低温を保たれたまま、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等に運ばれているからです。この冷凍・冷蔵に用いられている冷媒が地球温暖化に深く関連していることを皆さんはご存知でしょうか?

自然冷媒とは

私たちの生活に欠かせない冷凍・冷蔵の技術ですが、熱を運ぶための冷媒として従来使われてきたフロン類は、二酸化炭素と同じように地球を暖める力をもつ『温室効果ガス』の仲間。しかも、二酸化炭素が地球を暖める効果を1とすると、フロン類の力はその何千倍にも及びます(例えば、現在普及しているエアコンや冷凍冷蔵機器に使われているフロン類(R-410A、R-22)は、地球温暖化への影響は二酸化炭素の約2千倍)。

フロン類はこれまで冷凍冷蔵機器の冷媒など幅広い用途に使われてきましたが、フロン類はオゾン層破壊や地球温暖化に影響を与えることから段階的に製造・輸入が制限されています。モントリオール議定書で2020年に先進国では特定フロンが全廃となり、代替フロンも同議定書「キガリ改正」により2036年までに生産量・消費量85%が削減(基準年比)される予定です。

こうした状況の中で、より環境負荷の少ない物質を冷媒として使用する技術開発が進み、アンモニア(NH3)、二酸化炭素(CO2)、水(H2O)、空気、炭化水素(HC)といった自然界にもともと存在している物質である「自然冷媒」の導入が進められています

導入支援事業

環境省では、自然冷媒機器の導入を推進するために、支援事業を実施しています。

補助対象

当事業では、国民生活に欠かせないコールドチェーンを支える食品製造工場、冷凍冷蔵倉庫、食品小売店舗に対して、脱炭素型自然冷媒機器の導入費用に対して補助を行います。その他の詳細は、自然冷媒普及促進サイトをご参照ください。

商品の製造段階から、商品が消費されるまでの過程で、常に一定の温度を保った形で流通させることをコールドチェーンといいます。例えば、冷凍冷蔵倉庫や食品製造工場のフリーザー、スーパーマーケット・コンビニの低温ショーケースなどが補助対象となります。

導入事例

これまで補助金を活用して自然冷媒機器を導入した事業者様からは、CO2排出量の削減はもちろん、以下のとおり、様々な副次的効果が得られたとの声が届いています。是非、導入ご検討の参考としてください。

  • エネルギー料金が削減された
  • 老朽化した設備を更新したことで故障や、メンテナンスコストが削減された
  • 設備をリプレースしたことにより、冷媒機器の騒音低減につながった
  • 高い保管品質を有する冷凍設備を導入したことで顧客から高い評価を得ることができた
  • 将来の代替フロンの調達不足のリスクが軽減された
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