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地域課題を解決し、地方創生と脱炭素を同時実現する脱炭素地域づくりについて

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普及啓発

1.地域脱炭素とは

「脱炭素」と聞くと、難しい、不便、我慢を強いられるといった印象をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。

暮らしを脱炭素化することは、例えば、住宅の断熱化により快適な暮らしが実現でき、省エネ家電の導入により光熱費を削減できます。LED照明の導入は光熱費の削減だけでなく、照明機器の寿命が長いことから取り替えの手間を減らすこともできます。また、電動車を導入すれば、自宅で充電できるため、給油の手間を軽減でき、さらに、災害時の電源としても活用可能です。

地域においては、地域資源である再生可能エネルギーの活用が鍵となります。地域で利用するエネルギーの大半は、輸入される化石資源に依存している中、地域の企業や地方公共団体が中心になって、地域の雇用や資本を活用しつつ、地域資源である豊富な再エネポテンシャルを有効利用することで、地域の経済収支の改善につながることが期待できます。

「地域脱炭素」は、脱炭素を成長の機会と捉える時代の「地域の成長戦略」であり、自治体・地域企業・市民など地域の関係者が主役になって、今ある技術を適用して、再エネ等の地域資源を最大限活用することで実現でき、経済を循環させ、防災や暮らしの質の向上等の地域の課題をあわせて解決し、地方創生に貢献できるものです。

地域脱炭素がなぜ地方創生に貢献するかを動画にまとめていますので、ぜひご覧ください。地域脱炭素の意義がわかります。

「脱炭素最前線 -地域の課題を、未来の期待に- 概要編」の動画を再生(YouTubeに移動します)

また、環境省では、脱炭素地域づくりに取り組むにあたって、現状把握から実行まで幅広いツール・支援メニューをご用意しています。まず最初に取り組むことや進め方を動画でまとめていますので、ぜひご覧ください。

「脱炭素地域づくり 最初のステップ」の動画を再生(YouTubeに移動します)

さらに、全国各地で進んでいる、地域課題を解決し、地方創生と脱炭素を同時実現する取組に関わるみなさんにお話をお聴きし、事例動画としてまとめています。
各地域の課題解決に向けた取り組みや効果についてお話ししていただいていますので、ぜひご覧ください。

鳥取県
健康で暮らしやすい住環境づくり

「とっとり健康省エネ住宅(通称NE-ST)」性能基準を策定した鳥取県。住まう人の健康と環境に配慮を巡らせた住宅普及を実現できたカギは、地域関係者との連携でした。

島根県邑南町
農業×脱炭素で 地域内経済循環を実現

地域の農業を軸に二酸化炭素の排出抑制をしながら経済成長を目指すという新しい地方社会のあり方を示すため、動き出した町のみなさんに話を聴きました。

2.脱炭素先行地域について

「脱炭素先行地域」とは、2050年カーボンニュートラルに向けて、民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現し、運輸部門や熱利用等も含めてその他の温室効果ガス排出削減についても、我が国全体の2030年度目標と整合する削減を地域特性に応じて実現する地域であり、全国で脱炭素の取組を展開していくためのモデルとなる地域です。

2025年度までに少なくとも100か所選定し、2030年度までに実現します。これにより、農村・漁村・山村、離島、都市部の街区など多様な地域において、地域課題を同時解決し、地方創生に貢献します。

2023年4月、第3回の脱炭素先行地域選定結果が公表され、16の計画提案が選定されました。これまでに3回の募集により計62の脱炭素先行地域が選定されています。

脱炭素先行地域の選定状況
「脱炭素先行地域の選定状況」の全国マップ
「脱炭素先行地域の選定状況」の画像を拡大表示

第3回の募集からは、以下の変更がありました。

民間事業者等の共同提案の要件化
脱炭素事業は地方公共団体だけで取り組むことはできず、民間事業者等との連携が不可欠であることから、第3回の募集から、提案の実現可能性を高めるため、民間事業者等との共同提案を必須としました。
「重点選定モデル」の創設
地域特性に応じた地方創生やまちづくりにも資する多様な脱炭素化モデルを創出するため、①関係省庁と連携した施策間連携、②複数の地方公共団体が連携した地域間連携、③地域版GXに貢献する取組、④民生部門電力以外の温室効果ガス削減に貢献する取組を「重点選定モデル」として募集し、要件に該当する優れた提案を優先的に選定することとしました。

その結果、①施策間連携で5件、③地域版GXで2件の計画提案が高く評価されました。

施策間連携モデルの事例
施策間連携モデルの事例として、岩手県紫波町の「農業振興と脱炭素」、福島県会津若松市の「デジタルと脱炭素」の概要を紹介
「施策間連携モデルの事例」の画像を拡大表示
地域版GXモデルの事例
地域版GXモデルの事例として、長野県生坂村の「自営線マイクログリッドによる地域エネルギー事業の創出」、高知県須崎氏・日高村の「トマト栽培ハウスの熱供給の脱炭素化による農家の経営安定化」の概要を紹介
「地域版GXモデルの事例」の画像を拡大表示

第4回募集は2023年8月頃を予定しています。市街地、農村漁村、自然公園、離島など、多様な地域における先進性・モデル性のある積極的なご応募をお待ちしています。

3.重点対策について

2030年度目標及び2050年カーボンニュートラルに向けては、脱炭素先行地域における取組も含めて、屋根置きなど自家消費型の太陽光発電の導入、住宅・建築物の省エネルギー性能の向上、ゼロカーボン・ドライブの普及等の脱炭素の基盤となる重点対策を、全国各地で、地方公共団体・企業・住民が主体的に進めることが必要です。

環境省としても、こうした重点対策の複合実施について、複数年度にわたって包括的に支援しています。2023年5月末までに、「地域脱炭素を推進するための交付金」により、110の地方公共団体における脱炭素の基盤となる重点対策の加速化を支援しています。

重点対策加速化事業の計画策定状況
「重点対策加速化事業の計画策定状況」の全国マップ
重点対策加速化事業の計画策定状況の画像を拡大表示

2030年度目標の達成に向けて着実に取組を進めたいとお考えの地方公共団体においては、ぜひこの事業を有効に活用いただき、取組を加速化していただければと思います。

4.さいごに

脱炭素施策をより多くの地方公共団体に取り組んでいただけるよう、これまでに紹介したツール・支援メニュー以外にも、環境省、さらには関係府省庁において幅広い支援を用意しています。これらの支援を活用し、脱炭素地域づくりの計画を実行に移していただくことが重要です。

地方公共団体が中心となって、地域のビジョンを構想し、地域内外の企業とも連携をしつつ、脱炭素と地域の地方創生を同時実現する取組を推進していくことを期待しています。環境省としても2022年4月に各地方環境事務所に地域脱炭素創生室を設置し、地方創生に貢献する脱炭素地域づくりに向けて、伴走支援を行っていますので、地方環境事務所にも積極的に相談していただければと思います。

地域の資源や特徴を踏まえ、脱炭素で地域課題が解決されるような意欲的な取組が進んでいくことを期待しています。

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北海道地方環境事務所
地域脱炭素創生室
CN-HOKKAIDO(at)env.go.jp
011-299-2460
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東北地方環境事務所
地域脱炭素創生室
CN-tohoku(at)env.go.jp
022-207-0734
青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県
福島地方環境事務所
総務部渉外広報課
reo-fukushima(at)env.go.jp
024-563-5197
福島県
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中部地方環境事務所
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中国四国地方環境事務所
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四国事務所
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徳島県・香川県・愛媛県・高知県
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沖縄奄美自然環境事務所
地域脱炭素創生室
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098-836-6400
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