「あついまち」のクールビズ・クールシェアに見習う!第2弾
〜埼玉県熊谷市〜
「あついまち」知名度No.1 !? 都心の熱がやってくる埼玉県熊谷市
「あついまち」のクールビズ・クールシェアに見習うシリーズ第2弾は、埼玉県熊谷市。2007年8月16日には40.9度を岐阜県多治見市とともに観測し、74年間破られなかった山形市の観測史上最高気温を更新しました。その後、最高気温は高知県四万十市が2013年に更新しましたが、2015年の猛暑日(最高気温35度以上)は20日間にも及び、「あついまち」として知られています。
熊谷市は埼玉県の北部で東京都心から約60キロほど北に位置します。東京で発生する人工的な熱、つまり都心のヒートアイランド現象で暖められた空気が、日中の南寄りの風に乗って熊谷までやってくることに加えて、フェーン現象(湿った空気が山を越える際に雲や雨となり、山を吹き降りる際には高温の乾いた風となることで、局地的な空気の乾燥や気温の上昇をもたらす現象)の影響を受けやすい地形的特性を有しているなど、気温が上昇しやすい条件が揃っています。そのため、熊谷市では「あつさ対策日本一」を掲げ、まずは熱中症予防など市民が健康に暮らせること、さらに夏を楽しみながら快適に過ごせる対策を打ち出しています。
熊谷市内のクールスポットをマップで紹介!
「クールシェアくまがや」で、市民の健康とまちの活性化を目指す
熊谷市では、省エネルギーはもちろん、まちの活性化や市民の熱中症予防を目的に、熊谷青年会議所が中心になって「クールシェアくまがや」が2012年から始まりました。環境団体、大学、建築士会、子育て団体、熊谷市で実行委員会を組織し、「あついまちとして、全国的に名の知れた熊谷から、ひとり一台のエアコン使用をやめ、涼しい場所に集まることで、全体の電力消費を減らすとともに、人と人のつながり、コミュニティやまちの活性化というプラスの価値を生み出す運動を発信する」としています。
熊谷市内のクールスポットを紹介するマップを作成し、市内全世帯に配布。マップで紹介されている2016年のクールシェア参加店・施設は、なんと200以上!参加民間施設では、ステッカーやのぼり旗を目印として、クールシェアで来店した人へ独自のサービスを展開している店もあるようです。
「あつさ対策日本一」を目指す取組が次々と!
また、熱中症予防のため、市内の涼しさを感じられる場所として「まちなかオアシス」を設置し、休息所としての利用を勧めています。うちわ祭やホタル祭りにクールシェアを紹介するブースを出展するなど、既存のイベントや事業にも、クールシェアの要素を盛り込んでいます。
他にも、熱中症予防のために、「クールキャップ」を3歳の児童に配布する「ちびっこ元気事業」を実施。「クールキャップ」とは、水に濡らして使用する帽子のことで、体感温度を10℃程度下げる冷却効果が3時間程度持続するそうです。なお、このクールキャップは、熊谷市のマスコットキャラクター「ニャオざね」がデザインされています。
また、「涼」「水」「青」をテーマに涼感を演出するアート作品を展示する「涼しさ体感アート事業」では、市民から作品を公募し、88作品の中から選ばれた6作品が、市内の熊谷駅・籠原駅の階段に描かれ、涼しさを演出しています。
このように、熊谷市は、「あつさ対策日本一」を目指し、様々な角度から夏を快適に過ごすための取組を実践しています。次回の「『あついまち』のクールビズ・クールシェアに見習う!」第3弾では、2013年に日本最高気温41℃を記録した高知県四万十市について紹介します。
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