自動分析できる! 地域経済循環分析ツールのご案内
1.地域経済循環で「地域を強く」する
お住まいの地域の商店街で「お買い物は市内で!」といった看板やチラシを、ご覧になったことはありませんか?
例えば、地域住民のほとんどが隣町でお買い物をすると、地域住民が稼いだお金(所得)は隣町に流出してしまい、地域経済が縮小してしまいます。このため、冒頭のような地域内でのお買い物を促す案内があったわけです。
また、隣町のお店の本社が別の街にある場合、隣町のお金も地域外に持ち出されることになるので、隣町の地域経済も縮小してしまいます。
では、地域経済を縮小させずに強くするためにはどうしたらよいのでしょうか。
「地域を強くする」ためには、下記のポイントをふまえて、地域内で経済が循環する構造をつくることが大切だと考えられています。
まずは「地域を強く」するための2つのポイントが、どのくらい押さえられているかを確認してみることをおすすめします。
地域内でお金を循環させる経済構造ができているかは、「地域経済循環分析」という方法でチェックすることができます。環境省では、地域ごとの地域経済循環分析レポートが自動出力できるツールを無償でご提供しておりますので、3.地域経済循環分析ツールのご案内にてご紹介いたします。
2.地域のエネルギー代金流出状況をチェックできます
どのようなお金がどれくらい地域外に流出しているかをチェックすることで、地域経済の改善方法を検討することができます。流出しているお金の中にはエネルギー代金(地域で使われるエネルギーへの支払額)も含まれているので、こちらに着目してみましょう。
地域経済循環分析の考え方で、市町村別のエネルギー代金収支(収入から支払額を差し引いた残りのお金)を算出すると、約9割の市町村で地域外への支払額が上回っているため、日本のほとんどの地域がエネルギー代金の部分だけでいうと赤字の状態にあるということがわかります。
例えば、地域内に再生可能エネルギー事業を導入すると、エネルギー代金の流出が抑えられ、地域経済の拡大が期待できます。また、地域のエネルギーが再生可能エネルギーに転換することでCO2排出量削減の効果も見込めます。
3.地域経済循環分析ツールのご案内にてご紹介するツールでは、地域ごとのエネルギー代金の状態をチェックすることができます。
3.地域経済循環分析ツールのご案内
地域経済の「今」と「これから」を自動分析できるツール
地域経済の現状を把握するための「地域経済循環分析自動作成ツール」と、地域で各種施策を実施した場合のシミュレーションができる「地域経済波及効果分析ツール」の2つのツールをご提供しています。
2つのツールとも、国民経済計算、県民経済計算、産業連関表、経済センサス等、各種統計データを独自推計したデータベースから、任意の分析結果をレポートの形で自動出力することができます。
ツールの使い方3ステップ
ツールの使い方の簡単な流れは以下の通りです。
詳細な手順や分析結果の見方などは、関連リンクやツールの手引書をご参照ください。
- [STEP1]ツールをダウンロード
- パソコンで環境省の地域経済循環分析ページよりツールをダウンロードし、ZIPファイルをデスクトップに解凍してください。
※ツール動作のためのシステム要件はダウンロードページに記載があります。必ずご確認ください。- [STEP2]ツールを立ち上げる
- 手引き書の使い方ページ(地域経済分析自動作成ツール P40、経済波及効果分析ツール P9)を参照しながら、ツールを立ち上げてください。
※デスクトップ上で動いているアプリケーションは一度全て終了してください。- [STEP3]分析結果レポートの出力
- ツール上で分析したい地域を選択(経済波及効果は施策と事業規模も入力)するだけで、自動で分析結果レポートが出力されます。