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2021.10.22

温暖化対策に貢献できる食品・飲料のススメ

食欲の秋になりました。一日の終わりのちょっと一杯も美味しい季節ですね。

私たちが毎日何気なく口にしている食品や飲料。普段、買い物をするときに、商品の値段は気にしても、手元にやって来るまでにどれくらいのCO2が排出されているかを気にする人は少ないのではないでしょうか?

食品や飲料を製造・加工する際の工場の稼働、原料の調達や商品の輸送のためにトラックを使う際には、CO2が発生しています。国内の食品飲料製造業のCO2排出量は、年間2,030万t(2019年度)といわれています(※1)。

最近は再生可能エネルギー由来の商品も増えてきています。
日常の何気ない選択が、サステナブル(持続可能)な食生活に向けてできることの一つです(※2)。

今回は、「アサヒグループホールディングス」の原田優作さんに食品・飲料メーカーとして、どのような脱炭素化に向けた取り組みを行っているかお話を聞きました。

原田 優作(はらだ ゆうさく)
原田 優作(はらだ ゆうさく)
アサヒグループホールディングス株式会社 Sustainability マネージャー。エネルギー会社で工場勤務、製造企画、環境安全部門での業務を経て、2020年にアサヒグループホールディングス株式会社に入社。2050年にCO2排出量ゼロを目指す「アサヒカーボンゼロ」の推進に取り組む。

――食品飲料メーカーが、脱炭素に取り組む意義とは?

ビールでも、ジュースでも、お菓子でも、食品や飲料は水や農作物などの「自然の恵み」を得て造られています。

これらは気候変動の影響を受けやすく、収穫量が減れば、原料の購入コストが上がり安定した調達が難しくなります。

私たちが脱炭素に取り組むことは、環境を大切にして気候変動に与える影響を抑え、消費者を守ることにもつながると考えています。

――「ゼロカーボン工場」へ向けた取り組みとは?

アサヒグループでは、2050 年までにCO2 排出量ゼロを目指す「アサヒカーボンゼロ」という目標に向けてさまざまな取り組みをしています。

「ゼロカーボン工場」もその取り組みの一つで、 CO2の排出量が実質ゼロになる工場を目指しています。

イメージしやすいところでは、国内工場で製造する主力のビール製品などに、グリーン電力(太陽光、風力、バイオマスや地熱など、再生可能エネルギーで発電されたエコな電気)を活用しています。

缶や箱についている「グリーンエネルギー(GE)マーク」が目印です。海外グループのポーランドやオーストラリアの工場でも、再生可能エネルギーを活用した電力でビールを製造しています。

編集注:製品や包装などについており、商品やサービスがどのように環境負荷の低減に資するかがわかるさまざまな環境マーク(※3)があります。

(※3)環境省 環境ラベル等データベース

「グリーンエネルギー(GE)マーク」を付けた商品

「グリーンエネルギー(GE)マーク」を付けた商品

また、排出したCO2を回収する取り組みとして、茨城県守谷市の独立研究子会社では、CO2をボイラーの排出ガスの中から分離させ、高効率に回収することができる「CO2分離回収試験装置」の実証実験を開始しています。

回収したCO2の酒類・飲料への活用に向けた検討や、水素と反応させてメタンを合成する実証実験も行っています。

製造した合成メタンはボイラーや燃料電池の原料として活用し、工場内での「カーボンリサイクル」(CO2を炭素資源と捉え、これを回収し、多様な炭素化合物として再利用する)の可能性を検討しています。

回収したCO<sub>2</sub>からメタンを合成し、燃料として再利用することを目指す「メタネーション装置」

回収したCO2からメタンを合成し、燃料として再利用することを目指す「メタネーション装置」

――工場以外ではどんな取り組みをしていますか?

飲料の自動販売機は、飲み物を冷やすときに発生する熱を、温かい飲み物に再利用するヒートポンプ機能が備わった省エネ機の導入なども進めています。

さらに食品や飲料の輸送時にCO2を排出しない燃料電池を使った大型トラックの走行実験を2022年春頃から始める予定です。

食品や飲料を選ぶときに、環境配慮マークの付いた商品を探してみたり、お店に届くまでの背景を考えて選ぶことが、地球温暖化防止への一歩につながります♪

環境配慮マークはさまざまな種類がありますので、以下のサイトをご覧ください。

ゼロカーボンアクション30

商品を選択する時、環境配慮マークの付いた商品やCO2排出量を見える化して商品に表示されている商品を進んで選択してみましょう。

28 脱炭素型の製品・サービスの選択

「CO2の少ない製品・サービス等を選ぼう!」
→「28 脱炭素型の製品・サービスの選択」をクリック!
表示されるURLから様々な環境ラベルをご覧いただけます。

ゼロカーボンアクション30をもっと見る

※2021年11月2日一部内容修正

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