小田急電鉄(株)では、地球温暖化防止のため使用電力の削減に積極的に取り組んでいます。
2018年3月にデビューしたロマンスカー70000形(GSE)は、従来の7000形(LSE)と比較すると、使用電力を80%程度削減することができました。
これは、①モーターを制御するVVVFインバータ制御装置は熱に強くスイッチング損失の少ないフルSiC素子を採用、②回生ブレーキは高速域から効率良く機能、③回生電力余剰時には、自車のコンプレッサーやデッキ部ヒーターの電源として活用するなど、最新技術を取り入れ使用電力を削減しています。
日本の代表的な観光地である箱根。ロマンスカーならゆったり座れ、新宿駅を発車してから箱根湯本駅まで85分 ほどで到着します。小田急グループでは、誰にでも安心してご利用いただけるよう駅の改良などを進めています。また、割引周遊券「箱根フリーパス」をご利用いただくと、箱根登山鉄道、箱根登山バス(指定区間)、箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイ、箱根海賊船など8つの乗り物が自由に乗り降りでき、箱根の魅力を存分に満喫していただけます。
「人と環境に優しい車両」を設計コンセプトに開発された5000系の導入を進めています。この車両は電力回生ブレーキやVVVF制御といった省エネルギー機能に加え、騒音低減やバリアフリー対策も盛り込まれています。これにより、電力原単位(1車両1km走行あたりの消費電力量)は従来の主力である8000系に比べ約40%削減できます。また、一部の車両で従来の照明に比べ消費電力が、3分の2になるLED室内灯の試験を行っています。
- 車体軽量化:動力としての消費電力量削減
- 窓ガラスの赤外線・紫外線吸収ガラス:空調負荷提言による消費電力削減
- シミュレーションによる空力特性向上:列車風(列車の動きに伴って生じる風)の低減
- 低騒音型の空調・インバーター装置:騒音低減
- 防音車輪:走行時の騒音低減
鉄道に鉄道システム用地上蓄電設備を設置し、架線の電圧変動の抑制と回生電力を有効利用する低炭素社会に向けた新しいシステム。減速時で得られた電気エネルギーは他の電車に送られ、加速時の運動エネルギーとして再び利用していますが、地上蓄電設備に再利用されなかった電力を蓄えることで、今まで以上に電気の利用効率を高め、使用電力量を削減できるシステムを導入しています。
東急電鉄は、「東急線早起き応援キャンペーン」で「smart move」を応援します。混雑緩和策の一環として、オフピーク乗車の促進を目的としたキャンぺーンを定期的に行っています。自分磨きや健康づくりのために、ちょっと早めの電車に乗って「早起き生活」を始めたひとに、ホテル朝食券などを抽選でプレゼントしています。地球温暖化防止にも寄与する「早起き生活」で快適通勤!
阪急電鉄では、様々な交通事業者と連携した交通ネットワークを充実させることにより、公共交通の利便性向上に取り組んでいます。
そのうちの1つが、西院駅における阪急京都線と京福電鉄(嵐電)の乗り継ぎ改善事業※です。これまで改札同士が離れており、お客様にはご不便をおかけしておりましたが、京福電鉄と連携し、京福西院駅側に新たな改札口とバリアフリー施設を整備しました(2017年3月供用開始)。
※国土交通省の「鉄道駅総合改善事業費補助」制度による「連携計画事業」で国および地方公共団体から補助を受けた「西院駅周辺地域整備協議会」が事業主体となって、同協議会から委託を受けた阪急電鉄と京福電鉄が推進しております。
2006年4月に開業した"富山ライトレール"は、富山市内で富山駅北駅と岩瀬浜駅を結ぶ約7.6キロの路面電車です。車両愛称は「ポートラム」。全車両に低床車両を導入した次世代型路面電車、いわゆるLRT(Light RailTransit)として日本で初めての本格的な運行となりました。 富山市では、今後本格化する人口減少や超高齢社会に対応した持続可能なまちづくりを進めるため、『公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり』を目指しています。そのため、鉄軌道をはじめとする公共交通を活性化させ、その沿線に居住、商業、業務などの都市の諸機能を集積させることにより、車がなくても安心して生活ができる集約型都市構造へと改編を進めています。その中で、LRTは今後の公共交通軸のリーディングプロジェクトとして、車両や電停のトータルデザイン、運行本数の大幅増加によって利便性向上と利用者増を図り、運輸部門のCO2排出量の大幅削減を目指しています。