クールシェア推進モデル事業キックオフイベントレポート

COOL CHOICE編集部
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合言葉は「クールシェアしない?」。暑さが厳しい季節に、家族や友人、ご近所さんなどと涼しい部屋で一緒に過ごすことで『涼』をシェアし、熱中症対策とエアコンの使用量及びCO2の削減を目指す環境省の取り組みが「クールシェア」です。
この度、この取り組みを地域一体となって行うクールシェア推進モデル事業「クールシェア in 日本橋」が、2018年7月26日~8月9日まで実施されることとなり、初日である26日に日本橋の三越前にてキックオフイベントが開催されました。

イベントに登場したのは、環境省地球環境局の森下哲局長を始め、クールシェア事務局代表の堀内正弘教授、熱中症予防声がけプロジェクト実行委員会の三宅康史委員長、オリンピアの寺川綾さんと千葉真子さんの5名です。
(左から堀内正弘教授、千葉真子さん、森下哲局長、寺川綾さん、三宅康史委員長)

地域一体で行う「クールシェア in 日本橋」とは?

まずは、環境省地球環境局の森下局長より、「クールシェア in 日本橋」についての説明がありました。

「クールシェアは、個人だけではなく地域一体となって取り組むことも大切です。そこで、街の中で『涼』を取る場所として、施設を使用しなくても涼むだけの目的で利用できる「クールシェアスポット」を作りました。日本橋のスポットはこれまで公共施設、商業施設8箇所でしたが、今回は推進地区として、銀行、郵便局、複合型施設などにもご協力いただき、39カ所に増えました。ぜひ友達やご家族と連れ立って、クールシェアスポットで楽しい時間を、そして美味しい食事を、素敵なショッピングを楽しんでいただきたいと思います」

続いて、クールシェア事務局代表を務める多摩美術大学の堀内教授が登場。クールシェアを日本橋で行う意義として、2020年に開催される東京オリンピックのマラソンコースであり、唯一3回も通過する地区であること、また日本各地のアンテナショップが集まる世界的に情報発信力のある地域であるとの解説がありました。さらに、スマホをタッチするだけで、クールシェアスポットが近い順に表示され、地図で詳しい場所が案内されるスマホ版「クールシェアマップ」と、日本の伝統文化である折り紙を使ったユニークな「遮熱帽」も合わせて紹介されました。

熱中症予防声かけプロジェクトの三宅委員長のお話は、暑さ指数と熱中症予防についてです。暑さ指数(WBGT)とは、気温と湿度と床面や壁からの輻射熱を合わせて暑さの強さ、熱中症になりやすさを示した数値。気温より湿度の影響が大きく、湿気の多い日本は家の中にいても対策を取らなければ命の危険に関わることもあるため、環境省の熱中症予防情報サイト(http://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php)で調べて、対策を取って欲しいとのことでした。また、熱中症予防としては、水分を取る、体を冷やす、休む、それでも何かあれば119番をすることのほか、歩きながら具合が悪くなった時のために、すぐに休めるクールシェアスポットを利用することが大切であると説明されました。

オリンピアンから熱中症予防のメッセージ

最後はオリンピアンのお二人が登場です。

アトランタオリンピックで活躍した元マラソン選手の千葉真子さんは、屋外でスポーツを行う人と、応援する人に向けて熱中症対策を教えてくれました。
「暑い時期に大会に出場する場合でも、涼しい場所で質の良い練習を行い、質の良い休憩を取ることが大事です。走る前と走った後に手のひらや足の裏を氷で冷やして、心拍数を下げて体温を抑えましょう。また、応援をする方や沿道でオリンピックの観戦をする人たちも輻射熱の影響を受けやすいので、体を冷やす対策が必要です。気分が悪くなったらすぐにクールシェアスポットを利用しましょう」

アテネ五輪で8位入賞を果たした元競泳選手の寺川綾さんは、ママ目線でお話しをしました。
「これまでは子供を銀行や公共施設に連れて行くと騒いじゃったらどうしようという心配があったのですが、クールシェアスポットは、銀行を利用しなくても涼みに入っていいので、ありがたいですね」。さらに「プールは全身を使って遊んでいるので、体力が消耗しています。必ず熱中症対策として水分補給を行ってください」と、注意を促しました。

イベントの最後には、クールシェアスポットの一部を巡るツアーが実施されました。

三井住友銀行日本橋支店
COREDO室町
YUITO日本橋室町野村ビル
日本橋南郵便局

クールシェアスポットの目印は、ステッカー・ポスターや風鈴です。各所、見た目や音色でも『涼』を楽しむ工夫が施されています。また、日本橋では「五感で楽しむ、江戸の涼」をテーマに、金魚をモチーフにしたスイーツ等が楽しめる『ECOEDO日本橋』も開催中。江戸の風情を楽しみながらより涼しく街歩きが楽しめます。

ぜひ、この夏は、環境に優しく、家族や友人の楽しい時間を共有できる「クールシェア」を体験してみませんか?

クールシェアとは

オフィスや家庭での冷房時に室温28℃でも快適に過ごすことができる工夫「クールビズ」から、さらに一歩踏み込み、エアコンの使い方を見直し、涼を分かち合うのがクールシェアです。
家庭や地域で楽しみながら節電に取り組むことができます。

夏の暑い日は、家の電気使用量の半分以上をエアコンが占めています。
家庭では、複数のエアコン使用をやめなるべく1部屋に集まる工夫をしたり、公園や図書館などの公共施設を利用することで涼をシェアする、など1人あたりのエアコン使用を見直すことがクールシェアの考え方です。

◆ウェブサイトはこちらから
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