家電は、壊れなければ使い続ける?
省エネ&経済的な買換えのタイミングとは

戸井田 園子
All About「家電」ガイド:戸井田 園子
  • ライフスタイル

「壊れるまで使う」のはもったいない!?

テレビや冷蔵庫、エアコンなどの大型家電は、引っ越しや結婚などのタイミングで買換え、壊れるまで使い続けるという方がとても多いです。でもそれは、オトクではないやり方かもしれません。

壊れてから慌てて買うと、十分に製品を比較検討する時間がなく、ほしい機能や価格の面でもったいない結果になりがちです。古い機種は消費電力が大きく、使い続けるほど電気代のムダにも。使用年数に応じて計画を立て、賢く買換えしませんか?

10年経てば、家電は驚くほど進化する

家電は10年も経てば、使いやすさや省エネ性能が大幅にアップしているもの。修理しながら使い続けるよりも、買換えた方がグンと快適で、家事の時短や電気代の節約にもなります。使用時間が長い冷蔵庫やLEDなどから、早めに検討を始めましょう。

【計画的な買換えのメリット】
■壊れる前に買換えると、生活に支障が出ない。
■希望の機種やカラーをじっくり検討できる。
■在庫がなくても、入荷まで待つことができる。
■家電のために積み立てするなど長期的な資金計画が立てやすく、急な出費にならない。
■買いたい時期を選ぶことができる。 など

特に冷蔵庫は、壊れたとたんに中の食材が傷み、代わりに冷やす方法がないので一番困る家電です。「今すぐ届けてもらう」が最優先で、ともすると、満足いかない機種をガマンして買う……ということも。毎日、何度も見たり使ったりするものですし、不満があると大きなストレスになるでしょう。 また冷蔵庫は、この10年ほどの間に、省エネ性能が飛躍的にアップしている点にも注目です。年間の電気代がおよそ2分の1になるなど、買換えのメリットが大きいと思います。

何を目安にして、いつ買換えるべき?

賢い買換えの目安にしたいのは、まずその機種を「何年使っているか」です。使い方や家族構成にもよりますが、生活家電の平均的な使用年数は、冷蔵庫やエアコンだと10年くらいと言われています。その半年~1年くらい前をめどにして、家族で話し合いを始めましょう。

そこまで使用年数が経っていなくても、モーターなど一番動く場所に異常を感じたら要注意。そろそろ故障が出るというサインかもしれません。こんな症状が見られたら、買換えの心構えをしておいていいと思います。

【家電の異常はここをチェック】
■冷蔵庫:冷え方にムラが出て、アイスクリームがやわらかくなったり、氷がひとかたまりになっている。運転音の大きさや間隔がいつもと違う。
■エアコン:シーズン中にいきなり壊れることは少ない。春に冷房、秋に暖房のテスト運転をしてみて動きが悪い。 など

新しい家電で、生活を楽しみながら省エネに

最近の家電は、厳しい省エネ基準に合わせて、CO2削減効果が非常に高くなっています。買換えるだけで苦労せずに環境を守り、冷蔵庫なら電気代が8000円前後ダウン。リサイクルもしやすいなど、デメリットが見当たらないほどです。ぜひ、買換えでどれだけオトクになるかがわかるWebサイト「しんきゅうさん」で古い機種と比較してみてください。

失敗のない買換えには、次の4ステップを実行してみましょう。

【賢い買換えのワザ】
1.我が家に設置できる寸法・搬入経路などを確認する。
2.家電販売店やメーカーのサイトで各社製品の特長や価格をチェック。大体の予算やほしい機能を決めておく。
3.1と2を販売店のスタッフなどに示し、オススメの型番を3つほどに絞る。
4.雑誌や新聞・Webサイトなどで、商品レビューや評価ランキングを確認して決定!

オススメの買換えチャンスは、機種のマイナーチェンジがあったすぐあと。旧機種でハイスペックなものも、価格が下がるので狙い目ですね。省エネ効果の高い家電には、「統一省エネルギーラベル」で5つ星がついていますので目安にしましょう。 何より、ピカピカの家電で料理や掃除、洗濯などが手早く便利になるのはうれしいものです。上手に買換えて、暮らしの楽しさと省エネの両方を実現してほしいと思います。

「COOL CHOICE(=賢い選択)」にご賛同ください。

「COOL CHOICE」は、CO2などの温室効果ガスの排出量削減のために、低炭素型の製品・サービス・ライフスタイルを賢く選択していこうという取り組みです。未来の地球のために、「COOL CHOICE」に賛同して、できることから始めてみませんか?

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この記事を書いた人

土橋 陽子
All About「家電」ガイド:戸井田 園子

大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。そのとき身に付けた性能・デザイン・価格などをトータルに比較し、商品の優劣を見極める技術をもとに、独立してフリーに。現在はインテリア&家電コーディネーターとして活動中。