話題のシェアが福岡に集結!
シェアと「COOL CHOICE」をPRする
「SHARING CITY FUKUOKA 2016」を開催
9月19日(月)、福岡市天神で『SHARING CITY FUKUOKA 2016』(主催:シェアリングエコノミー協会)が開催されました。家やオフィスなどのスペース、モノ、スキル、時間など、あらゆる資産を共有する「シェア」という考え方やサービスが世界で広がっています。シェアは地球環境にやさしい、まさに「COOL CHOICE」の一つ。シェアが普及する都市「シェアリングシティ」の可能性を探るべく、アクティブな街づくりに取り組む福岡で開催された同イベントは、豪華ゲストを招いた7つのトークセッションのほか、気軽にシェアサービスを体験できるブースがズラリと並び、1日中多くの人で賑わいました。
「福岡市はシェアでこう変わる」をテーマにセッションがスタート
商業施設ソラリアプラザの1階に設けられたオープンステージでは、11:00~17:30まで7つのトークセッションが次々と繰り広げられ、総勢22名のシェアサービスを展開する企業や街づくりの専門家、行政関係者などのパネラーの皆さんが登壇しました。
オープニングトークのテーマは「福岡市はシェアでこう変わる」。登壇したのは、福岡地域戦略推進協議会事務局長の石丸修平氏、経済産業省 商務情報政策局 情報経済課課長の佐野究一郎氏、一般社団法人シェアリングエコノミー協会代表理事の上田祐司氏の3名です。
石丸氏が「福岡はキャパシティの問題を抱えている。大きなイベントがあるとホテルが足りない」と問題提起すると、上田氏が「キャパ不足こそシェアで解決できる課題。シェアは私たちの生活にプラスになるもので、いろんな分野に広がるべき」と応じました。佐野氏は「シェアリングエコノミーの推進は国の再興戦略の一つであり、地方創生にも役立つ。チャンスがあふれる福岡でとがった事例を作り、GDPとはまた別の視点で、人びとが幸せに働き暮らせる新しい都市像を構築してほしい」と期待を述べ、石丸氏が「ほかの地域のモデルとなるように、福岡で世界のスタンダードを作っていきたい」と力強く語りました。
トーク中、福岡市長の高島宗一郎氏が公務の合間に訪れ、司会者に促されて予定外の登壇。福岡市政やシェアリングエコノミーなどにかける意気込みを熱く語り、会場を盛り上げました。
これからの街づくりにおける「シェア」の可能性を探るためのトークセッションを展開
続いて、「シェアで出会う街」「シェアで環境を見直す街」「シェアでやりがいを見つける街」「シェアでもてなす街」「シェアでもっとアクティブな街」の5つをテーマにセッションが行われ、テーマごとに3~4人のスピーカーが登壇しました。家などのスペースから交通機関、観光、子育て、スキルまで、さまざまなシェアサービスを実践するスピーカーたちは、自分たちの取り組みや思いについてざっくばらんに語り合いました。
「シェアで出会う街」では、「人口が減る日本において、自治体ができることには限界があり、自分たちで助け合うしかない。昔からあった助け合いの文化が、システムの進歩によりシェアという形でできるようになった」という意見が出ました。「シェアでやりがいを見つける街」のパネラーの皆さんは「あなたのちょっとしたスキルを必要としている人がいる。スキルを活かして人の役に立つことでやりがいを感じられて、社会がよくなり好循環が生まれる」と訴えました。また、「シェアでもっとアクティブな街」では、「21世紀を生きる主体は個人。一人ひとりが失敗を恐れず踏み出すことで輝く存在となり、アクティブな街ができる。同時に、失敗を許容する社会であることも大切」という話がありました。会場で聞いていた人たちはメモを取ったり、深くうなずいたり、クスリと笑ったり…。オープンステージながら、スピーカーと聴衆に一体感が感じられるトークセッションとなりました。
「一人ひとりがCOOL CHOICEを心がけて」とアピール
「シェアで環境を見直す街」に登場した環境省 地球環境局 地球温暖化対策課課長の松澤裕氏は、COOL CHOICEについて「COOL BIZと並ぶ、政府が掲げた国民運動。地球温暖化の原因となるCO2排出を抑えるために、省エネや低炭素型の製品、サービス、行動を選ぶ“賢い選択”を促すもの」と説明。COOL CHOICEの例として、エコカーやエコ住宅、エコ家電、公共交通機関の利用などを挙げ、「一人ひとりがぜひ取り組んでほしい。COOL CHOICEをシェアの一つとしてプロデュースし、シェアリングサービスを展開している方々と一緒に推進していきたい」と意気込みを語りました。
最後のトークは「シェアリングシティが描く未来」
ラストとなるフューチャートークのテーマは「シェアリングシティが描く未来」です。福岡移住計画代表の須賀大介氏は「人とつながったり街の資産を共有したりというのは、もともと誰もがやっていたこと。ツールの発達とともに、つなぎ手としての人も重要になる。福岡にはつなぎ手となる人が多く、シェアが根付きやすい都市だと思う」、一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事の木下斉氏は「シェアはコストの削減につながり、シェアが進めば都市の在り方が変わり、日本社会の成熟が始まる。地方は自分たちの手で創るというマインドセットが大切」と述べました。勉強家・京都精華大学人文学部特任講師の兼松佳宏氏は「シェアは未来の可能性を最大化するものであり、シェアサービスは社会のお守りになる。それぞれのよさを認め合い、自分を棚卸しして、小さいことから取り組んでみてほしい」と呼びかけました。
似顔絵を描いてもらうなど、気軽にシェアサービスを体験できるブースは大盛況
ソラリアプラザには子育てシェアを広げるAsmamaによるキッズスペースが設置されたほか、隣接する警固公園にはシェアを体験できる7つのブースが出展。似顔絵や占いサービス、コピーライター体験、ミニシアターでのフィルム上映などが行われ、学生から家族連れ、シニアまで、さまざまな年代の人たちが熱心に話を聞き体験していました。
その一つ、ココナラが出展した似顔絵ブースには、1日中長蛇の列ができていました。ココナラは、自分の得意なこと(経験・知識・スキル)をオンライン上で売り買いできるサービス。かわいい似顔絵を描いてもらえたと喜んでいたお子さんの母親は、「似顔絵を描いてもらう機会がなかなかなく、今日はいい経験になった。いろいろなシェアサービスを知ることができたので、機会があれば、他も試してみたい」とうれしそうに話してくれました。
6時間半にわたり、福岡市の中心地で開催された「SHARING CITY FUKUOKA 2016」。最初から最後までトークセッションに耳を傾けていた熱心な人たちをはじめ、偶然通りかかって話に聞き入る人、楽しそうに体験ブースを回る人など、多くの人たちが関心を示してくれました。来場者の年齢層が幅広いことも印象的でした。たくさんの方々にCOOL CHOICEやシェアの重要性をアピールし、興味や関心、理解を深めてもらう有意義な機会となりました。
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