CO2削減のために、いまできるコト
キーワードは「断熱」
快適温度で居心地のいい家づくり

大塚 有美
All About「長く暮らせる家づくり」ガイド:大塚 有美
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省エネ新基準の義務化で、新築ではCO2削減が進む

住まいのCO2削減は、2013年に施行された「改正省エネルギー基準」が大きなポイントになると思います。2020年までにすべての新築住宅で、この新しい基準の「断熱」が義務化されます。断熱は、省エネの実現と快適な暮らしに欠かせないものなのです。
日本は欧米に比べ、断熱の意識が低いと感じることがあります。実際に家を建てるとき、断熱にこだわるという方は多くないのでは? 建てた後に断熱材を入れたり、断熱性能の高い窓に取り替えるのは大変です。2020年の義務化前でも、新築時のマスト項目だと考えてほしいですね。初期のコストはかかるものの、省エネ性能の高い住宅には税制優遇などのメリットもあるので、上手に利用してください。

快適性・省エネ・健康のためにしっかり断熱

家を建てるときは、壁・床・天井に断熱材を入れ、窓も断熱性能の高いものを選びましょう。きちんと断熱した家は魔法びんのように保温性が高く、外気温に影響されにくくなります。いったんエアコンなどで快適な温度にすると、その後、冷暖房の負荷を減らしても温度を維持。省エネで光熱費がダウンし、CO2の削減にもつながります。家の中の温度差が少なくなるので、ヒートショックの予防にも役立ちますよ。

ただし、断熱材の施工が不適切だと、性能が低下するだけでなく、壁の中が結露したり、柱が腐食するなど家の耐久性が下がることも。メーカーや工務店のWebサイト、カタログ、担当者からの説明などをチェックして、断熱への意識が高く、断熱材と施工の知識が豊富な業者を選ぶことが肝心です。

中古住宅では、暮らし方と省エネ機器の工夫を

中古住宅では、暮らし方やリフォームで断熱性能を上げる工夫を。床・壁の張り替え、システムバスの取り替え、耐震リフォームなどの機会があれば、一緒に断熱材の敷設を考えてみてください。
窓の結露や温度差が気になったら、内窓をつけたり、複層ガラスに交換すると断熱効果が上がります。カーテンは厚手のものと2重にして、腰高の窓でも床までの長さにするのもひとつのアイデアです。夏には、暑い空気を取り込まないよう、窓の外にひさしやすだれ、グリーンカーテンなどをつけるのもいいでしょう。

家で使う機器や設備は、省エネ性能が高いものを。エコジョーズなどの高効率給湯器、LED照明、省エネマークのついた家電など、買い替えのときにはCO2削減につながる機器を選んでほしいですね。

長く住める優良住宅で、廃材の処理を減らす

家は、解体時に相当量の廃材が出ます。耐久性に優れた「長期優良住宅」なら、寿命が長い分、建て替えのサイクルが延びるので、ゴミ処理にかかるCO2が削減できます。また、廃材は分別が徹底されていて、住宅の基礎に使うコンクリートは再生アスファルトに、木材は別の木製製品やパルプ・燃料になるなど、リサイクルも進んでいますね。

住宅業界全体でも、CO2削減に積極的に取り組んでいます。建材はCO2排出量の多いトラックでなく、鉄道や船で運ぶモーダルシフトにしたり、営業車をハイブリッドカーに替えるといった努力も。企業で植樹を行うなど、地球規模での温暖化対策も実施されています。

「COOL CHOICE(=賢い選択)」にご賛同ください。

「COOL CHOICE」は、CO2などの温室効果ガスの排出量削減のために、低炭素型の製品・サービス・ライフスタイルを賢く選択していこうという取り組みです。未来の地球のために、「COOL CHOICE」に賛同して、できることから始めてみませんか?

◆ご賛同はこちらから
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/join.html

 

この記事を書いた人

大塚 有美
All About「長く暮らせる家づくり」ガイド:大塚 有美

住宅雑誌の元編集者が、住み手の目線から長く暮らせる家を探求します。