家電製品アドバイザー・奈津子さんが教える、“失敗しない”省エネ家電の選び方【冷蔵庫編】
今回は、女優として活躍するかたわら、一般財団法人 家電製品協会の「スマートマスター」の資格を取得し、「スマートマスターアンバサダー」として活動中の奈津子さんに、“失敗しない”冷蔵庫の選び方を伺いました。
冷蔵庫は購入後10年が買換えの目安
冷蔵庫は人生において、とても大きな買い物の1つ。それだけに買換えのタイミングを見極めるのは難しいですよね。私が家電製品アドバイザーの資格を取得して以来、たくさんの人から家電の買換えにかかる相談を受け、アドバイスをするようになりましたが、冷蔵庫はその中でもナンバーワンの相談件数です。
私の考える冷蔵庫の買換えタイミングは、ズバリ、買って10年経ったとき。冷蔵庫の心臓部であるコンプレッサー(圧縮機)の寿命が約9〜10年と言われていますので、そのあたりで購入を検討するのが良いように思います。
10年での買換えをおすすめするもう1つの理由が電気代。最新の冷蔵庫は省エネ性能の点でもとても進化していて、最新型冷蔵庫と10年前の冷蔵庫では年間8100円も電気代が違うんです(※)。買換えると10年間で約8万円も電気代を節約できることになります。
(※)定格内容積401-450Lの10年前冷蔵庫と最新冷蔵庫の1年間あたりの料金を比較
もちろん、「COOL CHOICE」の「5つ星家電買換えキャンペーン」でも10年の買換えを推奨していますね。
「統一省エネラベル」で、節電効果の高い製品を見極めよう
最新の冷蔵庫はどれも高性能なのですが、その中でエコ性能を比較するにはカタログや売り場に掲示されている「統一省エネラベル」が役立ちます。冷蔵庫の場合「省エネ基準達成率」や「年間消費電力量」「年間の目安電気料金」を比較することで、よりエコな製品を見極めることができます。
この際、環境省が開発した無料で使えるスマートフォンアプリ『カメラ de しんきゅうさん』を使えば、10年前の製品や自宅の冷蔵庫と比べてどれくらいエコかが一目で分かります。買換えを検討している冷蔵庫の統一省エネラベルの型番をカメラで撮影するだけで結果が表示されるので、「細かい数字を比較するのは苦手で・・・」という方には、ぜひとも試していただきたいですね。
あなたにピッタリの冷蔵庫はこのサイズ!
冷蔵庫には、その人にとって最適なサイズ(容量)を算出するための計算式があります。
(70L×家族の人数)+(常備品120~170L)+(予備100L)
〈出典〉一般財団法人 家電製品協会「スマートライフおすすめBOOK」より
4人家族の場合は、70L×4(人)+120~170L+100L=500~550Lが目安ということになりますね。ちなみに、ここでいう「常備品」とは、調味料など、毎日使うもののこと。120〜170Lも必要かと思われそうですが、最近は、昔とは比べものにならないほどバラエティに富んだ調味料を家庭で使うようになっています。我が家でも実践していますが、お米を冷蔵庫で保存するなど、新しい習慣も生まれつつありますからね。
なお、計算式中の「予備」とは、こうした食習慣の変化に備えた数値ではなく、効率的な冷却のために必要な空間のこと。効率良く冷やすには、食材と食材の間に冷気が循環する適度な隙間があった方が良いんです。食材をギチギチに詰め込んでしまうと冷却効率が落ちるので気をつけてください。ただし、引き出し式の冷凍室に関しては、食材が保冷し合うよう重ねて置くのが良いとされています。
容量の大きな冷蔵庫が必ずしも消費電力が大きいというわけではありません。効率良く冷やしていくことに加え、将来的なライフスタイルの変化に対応する意味でも、「統一省エネラベル」を確認しつつ、少し大きめの冷蔵庫を選ぶことをおすすめします。実は先日、私も結婚を機に冷蔵庫を買換えたのですが、夫が料理好きなことや、健康のために野菜宅配サービスを契約していることから、さらに余裕を持たせたサイズのものを選びました。最近は、夫婦で納めたふるさと納税の返礼品で美味しそうな食材がたくさん届くのですが、大きめの冷蔵庫を選んだおかげで無理なく保管することができています。
メーカー独自機能やデザインにも注目
そのほか、冷蔵庫を買換える際には、機能面にも注目してください。独自の工夫で冷却効率や収納力を強化した製品や、食材の痛みを抑えてくれる製品、庫の用途を切り替えられる製品など、メーカーごとにさまざまな独自機能を備えています。
また、ドアの形や位置も大切です。基本はよく使う庫を真ん中にすること。その方が使いやすく、結果としてドアを開いている時間が減るため省エネになります。ドアの開き方や開く向き、形状も、置き場所に合わせて吟味してください。
そして何よりデザインも大切。最近の冷蔵庫はミラータイプのドアや高級感のある素材感など、見た目もとてもおしゃれですよね。節電能力には関係ありませんが、台所に立つテンションが変わってきますから、そうしたところにも妥協せずに選びましょう!
(プロフィール)
奈津子 元SDN48メンバー。劇場がある秋葉原へ通ううちに家電の魅力に惹かれる。
同グループ卒業後は「家電製品アドバイザー」を取得し、家電女優として様々なメディアへ出演。
現在はテレビ番組やラジオ番組にレギュラー出演中。私生活では昨年末に結婚をし働く妻としても活動の幅を広げている。
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