じめじめと、蒸し暑い日が続いていますね。ベタベタした空気に、なんだか気分まで憂鬱になってしまう人も多いのではないでしょうか。
中には、少しでも涼しくなりたい! と、冷房の設定温度を下げすぎてしまい、体調を崩してしまう人も…。
全国20代~60代の男女1,342名を対象に、室温と湿度について調査したところ、「室温28度でも、湿度を下げれば快適だ」と答えたのは60.1%。
半数以上の人は、カラッとしていれば、クールビズで目安として推奨している「室温28度」でも、十分に快適に過ごせると感じているのですね。
年代が上がるごとにその割合は増え、60代ではおよそ7割の人が快適だと思うと回答しています。実感として、「カラッとしている日ほど涼しく感じる」と知っているでしょうか。
一般社団法人日本気象協会では、日中の蒸し暑さを示す「ジメ暑(あつ)指数」を発表しています。じめじめした気候は熱中症を引き起こすことも…。熱中症予防の為にも、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
湿度の高い日本の夏を、快適かつ健康に過ごすにはどうしたらいいのでしょうか? 「馬渕メディカルクリニックの馬渕知子院長に、お話を聞いてきました。
「クールビズが推奨している「室温28度」というのは、快適に過ごすことができる温度の目安のひとつです。この温度を目安にして、体質や体調に合わせて調整していくことがお勧めです。「少し暑いかも?」くらいの、気持ち高めの温度設定から始めて、自分の体調や感じ方に合わせながら微調整していくようにすると、調子を崩しにくいものです。
また、気にしている人は少ないかもしれませんが、温度と同じくらい大切な要素が、「湿度」です。
この2つは、常にセットだと思ってください。湿度が高すぎると、設定温度が低くても不快に感じてしまうこともあります。ちなみに、快適に過ごせる湿度は55~65%とされています。
カラッとしている日ですと、温度が高くてもそんなに暑く感じないことがありますよね。
日本はどうしても湿度が高いのですが、湿度の管理もしっかりすることで、冷房の設定温度を下げすぎることなく、涼しく過ごせることも多いです。
一般的に、湿度計を備えているご家庭は多くはないと思いますが、冷たい水を入れたコップを部屋に置いて、コップの表面に垂れるくらいの水滴がついていたら、そこは湿度がかなり高めと言えるでしょう。
除湿の方法ですが、エアコンのドライ機能が簡単ですね。でも、電気を使わなくても「木炭」や「新聞紙」を部屋に置くことでも、多少ですが除湿ができるのですよ。
また、室内の多くの部分を占める「壁」も工夫すると、除湿効果があります。
古くから使われてきている珪藻土素材もそうですし、最近では「機能性壁材」と呼ばれる、室内の除湿や脱臭ができる壁紙や建材も登場しています。
ぜひ様々な工夫で、からっとした室内空間を実現してはいかがでしょうか。
また、リフォームで住宅や部屋の「気密性」を高めると、これらの対策の効果も上がると思います。
それでも、湿度を気にするくらいなら、温度を下げたい! 涼しくしたい! と思う人もいるはず。しかし馬渕先生は「温度差は身体に負担が大きい」と言います。
「30℃を超えるような真夏日に、冷房の効いた室内から外に出たら、「暑い!」って思いますよね。温度差が5度違うだけで大きな違いなのです。それだけ、身体に負担がかかってしまいます」
最近では、冷え性の男性も増えてきているんだとか。
「室温」と「湿度」を適正に管理し、健康的で快適な夏を過ごしましょう!
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2017年6月2日〜2017年6月5日
対象:全国20〜60代男女1,342名(有効回答数)